<ユーレイデコ>サイエンスSARUの新作アニメ ディストピアではない幸せなSF 霜山朋久監督×佐藤大インタビュー
「映像研には手を出すな!」「平家物語」などのサイエンスSARUが手がけるオリジナルテレビアニメ「ユーレイデコ」が7月3日からTOKYO MXほかで放送される。「映像研には手を出すな!」などの湯浅政明監督、「交響詩篇エウレカセブン」などの佐藤大さんが原案のアニメで、佐藤さんがシリーズ構成、脚本も担当。「SUPER SHIRO」などの霜山朋久さんが監督を務める。舞台となるのは、仮想空間と現実をリニアに行き来する人たちが住む情報都市トムソーヤ島。少女ベリィが、“ユーレイ”と呼ばれる住人 で天才的なハッカーのハックと出会い、ユーレイ探偵団として舞い込んでくる依頼を解決する。キャッチコピー「近未来ソーシャルネットワーク・アドベンチャー」。一体、どんな未来が描かれるのか? 霜山監督、佐藤さんに聞いた。 【写真特集】ユーレイ トムソーヤ!? SNS?? 謎多き「ユーレイデコ」 映像が美しい!
◇目に見えるもののウソと本当
--原案は佐藤さん、湯浅さんがクレジットされていますが、企画が立ち上がった経緯は?
佐藤さん 湯浅さんとは以前から、企画をやりたいね……というお話をしていて、2016年くらいから動き出しました。湯浅さんが以前、書いた企画絵が一枚あったんです。少年探偵団ものだったのですが、それをやりませんか?と始まりました。ちょうどそのタイミングで、アニメや映画で少年探偵団ものがいくつかあったので、ちょっと違うアプローチにしませんか?となり、「トム・ソーヤーの冒険」「ハックルベリー・フィンの冒険」をくっつけたみたいな話になりました。「ハックルベリー・フィンの冒険」は実は殺人事件が起き、ミステリーでもあります。湯浅さんから「目に見えるもののウソと本当がテーマ」というアイデアもあって、企画が固まってきました。
--霜山監督が参加することになったのは?
霜山監督 2019年11月に初顔合わせをしました。当時、湯浅監督は5本くらい掛け持ちをしていて、(湯浅さんが総監督を務めた)「SUPER SHIRO」のチーフディレクターをやっていたこともあって、声を掛けていただいたんです。初見で、難しい設定がたくさんあるように感じました。(佐藤さんと共に脚本を担当する)うえの(きみこ)さん、プロデューサーの方と話をして、SFで世界観、設定が前面に出すぎていると、物語が置いてきぼりになってしまうかもしれないので、ドラマをメインにした作りにしようと、かじ取りをしていきました。