「バイトの応募が集まらない」とは無縁のゴンチャ「応募者が殺到」する働き方改革の中身に迫る
■クルーからも商品アイデアを募集 加えて、現場の声をもとに、やりがいを生み出す取り組みも開始。全国の店舗で働くスタッフ(クルー)から新商品のアイデアを募り、商品化するプロジェクトです。 「現場からの要望として『商品開発をやってみたい』という声が多く聞かれました。みずからの成長を感じられない職場は、次第におもしろくなくなっていくもの。商品開発へのチャレンジがスタッフの心に火をつけ、モチベーションにつながるのです」
『ゴンチャ クルーチャンピオンシップ2024』と題して実施した企画への応募は約200にも及んだそう。その中で2つのアイデアが実際に商品化され、さらに顧客の投票により王者となったのが『洋梨ベリー ミルクティー/フローズンティー』でした。 「考案したのはゴンチャ イオンモール各務原店のクルー(OG)です。ふつうに過ごしていたらできなかった経験に対する感謝の声が届きました」 こうした楽しく、やりがいある職場を知ってか、ゴンチャのアルバイト求人は応募者が殺到する店舗もあります。ちなみに同社のアルバイトの多くは、もともと顧客として来ていたゴンチャのファンです。
■「従業員の働きやすさ」は「顧客の来店ニーズ」につながる ゴンチャ ジャパンでは、「Happinessプロジェクト」と名づけた調査も社内外に向けて行っています。従業員と顧客、それぞれのロイヤルティをリサーチするものです。 「従業員の調査でいえば、たとえば、給料面など満足度が低い項目について面談で掘り下げ、改善を検討します。お客さまの調査でいえば、ある店舗の商品提供のスピードに対して満足度が低かったら、現場のオペレーションを確認して改善を検討していく。不満な点を改善していく形で活用するのが基本です」
この調査で角田さんは、ゴンチャを推奨するか否かという設問の答えを重要視しています。従業員に対しては働く場所として、顧客に対してはカフェの場所として、人に勧められるかです。 「その結果を分析したら、従業員の推奨度が高いゴンチャのお店はお客さまの推奨度も高いことがわかりました。つまり、スタッフにとって働きやすいおすすめの職場は、お客さまにとっても居心地のよいお店であり、おすすめしたいカフェになるということを意味しています」