「バイトの応募が集まらない」とは無縁のゴンチャ「応募者が殺到」する働き方改革の中身に迫る
どの業界でも人手不足が叫ばれるなか、アルバイトの応募者が殺到する職場があります。「スタッフの髪色は問わない」など、職場環境の整備を進めて人気を集めているティーカフェチェーンの「ゴンチャ」。大胆な改革を実行してきた理由とは?(全2回中の2回) 【写真】商品開発コンテストで顧客投票1位に選ばれた商品を公開!ほか(全13枚)
■赤や紫の髪色のスタッフも 10代、20代の女性を中心に年間約3000万人超が訪れるティーカフェチェーンの「ゴンチャ(貢茶)」。近年、どこの業界でも人手不足が叫ばれますが、ゴンチャの175店舗ではアルバイト希望者が絶えず、高い競争倍率になるほど人気になっています。
「アルバイト募集をかけると、たくさんの方が応募してくれるのは髪の色を自由にするなど、これまで決まっていた職場のルールを見直したからかもしれません」と話すのは、ゴンチャ ジャパン代表の角田淳さん。 角田さんは2021年の社長就任時から全国の店舗を周り、現場の声に耳を傾けて職場環境の整備をスピーディーに進めてきました。なぜ社長みずから現場に足を運ぶのか?また、なぜ髪の毛の色を自由にしたのか? 「ゴンチャが使命とするのは、お茶を通じてお客様にHappiness(幸せ)を届けることです。幸せを届けるのは誰か?店舗の現場で働くスタッフですよね。だからこそ、働きやすい職場環境の整備に努めるのは当然のこと。たとえば、ミッションの実現に対してスタッフの髪の毛の色は無関係ですし、むしろ自由度を高めたほうがスタッフは楽しんで仕事に臨めます。スタッフがハッピーでなければお客様にハッピーを届けられませんから」
ゴンチャでは季節限定商品として巨峰やいちごなど、彩り豊かなフルーツティーがメニューに並びます。登場するドリンクにあわせ、紫や赤など髪色を変えて楽しむスタッフもいるそうです。 「お客様からカラフルな髪色を褒められたと、よく笑顔で話してくれます。うれしくてモチベーションが上がるんでしょう。ただ一方で、お客さまに対する接客態度が悪かったら、派手な髪色をしているのですぐに覚えられてしまう。スタッフにはそういった点も伝え、仕事に対して責任を持つことや、目指す体験価値の重要性についてコミュニケーションを図っています」