桜いっぱい、人いっぱいの京都、みんなが行かない穴場スポットとは?
桜の季節がやってきました。この時期、京都は観光客が一気に増えます。市内のホテルもなかなか予約しづらいという状況になります。私の個人的な気持ちからすると、わざわざこんな混んでいる時期に行かなくてもと思いますが、やはり「桜の京都」は「紅葉の京都」とならんで大変な人気があるようです。 観光客に人気のスポットとしては、円山公園や岡崎界隈、二条城、哲学の道、そして祇園白川の夜のライトアップといったところでしょうか。これらのスポットはこの時期になると本当に人が多くなります。特に最近は訪日観光客が増えていることもあり、桜を見に来ているのか、人を見に来ているのかわからないくらいです。最近ニュースに出ていましたが、祇園白川の桜のライトアップが今年は中止になったそうです。あの界隈はとても美しくて風情があったので残念ですが、確かに昨今のあふれかえる人の波を思うと、中止になるのもやむを得ないという気もします。
京都の桜はなぜ人気?
正直言って桜の美しさだけで言えば、京都よりも素晴らしいところはたくさんあります。例えば東京の千鳥ヶ淵の桜などは本当にボリューム感があって見事ですし、青森県の弘前や奈良県の吉野などの方が京都よりもダイナミックに桜を楽しめます。面白いことにこれは紅葉も同じで、紅葉の美しさからだけ言えば、日光や十和田のように全山が紅葉する美しさにはとてもかないません。にもかかわらず、京都の桜や紅葉はとても人気があります。なぜ、これほど京都の桜には人気があるのでしょうか。 それはひとことで言えば、調和の美しさにあると思います。神社仏閣の堂宇との調和、庭の中に咲くほかの樹木との調和等々、コンパクトにまとまっていながら、桜の木を中心としてそこから無限に広がる独特の宇宙が垣間見えるのです。したがって境内にたった1本しかない桜でも実にその存在感が大きく、見る人の心に感動を与えるのです。そこで今回は、観光客があまり行かない、私の好きな京都らしい桜をいくつかご紹介したいと思います。