【ローズS・先手必勝】このまま終わるはずがない!サフィラがひと夏の〝成長〟武器に一気の巻き返しへ
[GⅡローズステークス=2024年9月15日(日曜)3歳牝、中京競馬場・芝2000メートル、秋華賞トライアル] 3日間競馬の中日となる15日の中京競馬場ではGⅡ第42回ローズS(芝2000メートル=3着までに10・13秋華賞への優先出走権)が行われる。牡馬路線を歩んだレガレイラを筆頭に春の実績馬、夏の上がり馬が集結して熱戦が予想されるが、当欄が狙うのはサフィラ。3歳に入っての2戦が悔しい結果に終わっている“隠れ実力馬”が、ひと夏越えての成長度を武器に一気に巻き返す。 3歳牝馬のラストGⅠ=秋華賞へ向けてのステップレース。「春の既成勢力VS夏の新興勢力」の対決に加え、皐月賞、ダービーと牡馬相手のクラシックに挑戦したレガレイラが牝馬路線に戻ってきたことで、本番を占う上でより重要な一戦となったと言えよう。ただ、そんな実力馬が揃っただけに馬券的においしい狙い目となりそうなのがオークスで13着に敗れたサフィラだ。圧巻の動きを見せた1週前追い切りからは、この秋の活躍が予感される。 新たにタッグを組む北村友が手綱を取ってウッド併せ馬。京成杯AHに出走したエアファンディタを10馬身近く追走する形となったが、グングン差を詰めて直線で楽に並びかけると一気に抜き去った。 「1週前はしっかりめにやっておきたかったので。前に馬を置く形でも我慢が利いて、しまいもしっかりと伸びていい動きでしたね。ジョッキーもいい感触を伝えてくれました」と池添調教師。春は単走や馬なり主体の調整だったが、年長のオープン馬を相手にハードに追えるようになったことが、ひと夏の成長の証しだろう。 気になるのはオークス13着の敗因だが、指揮官は次のように分析する。 「クイーンCでカイ食いを落として大きく体を減らしてしまいましたからね。そこからの休養明けだったオークスは、どうしても体を増やすことに重点を置いた調整となってしまいました。馬体を見ても仕上がり良く臨めるとみていたんですが、やはり中身が伴っていない部分はあったんでしょう」。一転して今回は「放牧明けからしっかりと稽古を積めて、1週前に併せ馬を行えるほどですからね。馬体をすっきりと見せる中でも体重は増えているあたりに、ひと夏を越しての成長を感じています」と体も中身もオークス時とは大きく異なるようだ。 「二千の距離については大丈夫だし、今回は前に馬を置く形でレースを進めたいと考えているんです。だから1週前追い切りも先行する馬を追いかける中でも我慢を利かせるという形を取りました。差す競馬でこの馬の良さ、切れ味を引き出すことができればいいですね」と師は勝ちパターンをイメージする。振り返ればアルテミスSでは後にオークスを勝つチェルヴィニアの2着した実力馬。引退を間近にどんどん充実していった姉サラキアの例をとっても、サフィラが早熟でこのまま尻すぼみの成績で終わるわけがあるまい。
東スポ競馬編集部