小平奈緒 納得の500メートルV 「前に進んでいる感覚」苦悩のシーズンに光差す【スケート】
◇6日 スピードスケート 長根ファイナル競技会第1日(YSアリーナ八戸) 女子500メートルは2018年平昌五輪金メダルの小平奈緒(34)=相沢病院=が37秒68で制した。高木美帆(26)=日体大職=は38秒14で4位。男子500メートルは村上右麿(ゆうま、28)=高堂建設=が国内記録を更新する34秒44で優勝した。 ◇ ◇ 小平は得意の500メートルを制し、ようやく五輪イヤーの来季に取り組むべき方向性を見いだした。「今シーズンの過程を振り返ったとき、前に進んでいる感覚がゴールを切ったときに感じられた」。ゴール直後につくった小さなガッツボーズは納得の表れだった。 500メートルで高木美らに敗れ、精彩を欠いた今季。試行錯誤を続けてきた。この日も100メートル通過タイムは3位と出遅れた。しかし、終わってみれば唯一の37秒台。タイムに満足はしていないが、本調子でない状態でも結果を残せる滑りができるようになり気持ちも上向く。 ブレード(刃)を新しいものから元に戻し、「氷とのやりとりが深くなっている」。小さな感覚のズレに気づき修正。そんな本来の小平らしさを取り戻しつつある。「自信を持って7日はレースして、課題を整理したい」。進化を続ける34歳はその歩みを止めることはない。
中日スポーツ