シャネルのクチュールコレクションは、祝福ムードに満ちたウエディング!
シャネル(CHANEL)がテーマに掲げたのは、カントリーサイドを舞台にしたウエディング。解放感と明るさに満ちた祝福のムードをコレクションに込めた。 シャネルのクチュールコレクションを動画でチェック。
1月26日、シャネル(CHANEL)は2021年春夏オートクチュールコレクションのショーを撮影したフィルムをオンラインで発表した。観客席からペネロペ・クルス、マリオン・コティヤール、ヴァネッサ・パラディなどブランドのアンバサダーである女優たちが見守るなか、ショーはスタート。 モデルが列をなしてグラン・パレの階段を降り、花のアーチをくぐると、モノクロの世界が少しずつ色づいていく...。今シーズン、ヴィルジニー・ヴィアールは、「ウエディング」のような家族が集うカラフルで明るいセレブレーションをコレクションに落とし込んだ。 「私は家族が大勢集まる場が大好きです。さまざまな世代が一同に集うことで、とても温かな気持ちに包まれます。今のシャネルにも同じスピリットがあります。シャネルもまた、ひとつの家族のようなものだから」 ヴィアールがそう話すように、パリの豪華なウエディングというよりは、南フランスのカントリーサイドで行われる自由なスタイルがテーマだ。シャネルのパートナーであるメゾンダールの職人たちの技術を交えながら、ロマンティックかつモダンに解釈してみせた。
マチュアなマダムのためのセットアップから、初めてドレスアップする少女のためのチュールドレスまで、各ピースからさまざまな年代とバックグラウンドの女性像が浮かび上がる。夏のイヴニングパーティーでの解放的なダンスというアイデアは、ラッフルやフリルなどで躍動感を表現。 もちろん、ウエディングには男性も出席。ウェストコートのパンツスーツは、かつてガブリエル・シャネルが恋人たちからワードローブを拝借していたことを思い起こさせる。
馬に乗ってフィナーレに現れた花嫁スタイルのモデルは、まるで1920年代のウエディング写真から飛び出してきたかのよう。エクリュ色のサテンクレープのロングドレスには、ルサージュの手によってストラスやパールでバタフライの刺繍が施されている。さらに、ウィングカラーとカフスには、ヴィアールがリスペクトして止まないカール・ラガーフェルドのユニフォームへのオマージュが込めらている。 また今季は、オランダ出身のフォトグラファーであり、グラフィックデザイナー、映画監督も務めるアントン・コービンとコラボレーションに取り組んだ。コービンはショーのフィルムのディレクションを手がけ、カンボン通りのオートクチュールのサロンで家族のポートレートのようなビジュアルを撮影。サロンはインテリアデザイナー、ジャック グランジの手によって新しく生まれ変わり、今まさにシャネルはこれまで以上に祝福のムードに満ちているそうだ。
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