関学大、関西の底力示し4強入り 全日本大学選手権/アメフト
アメリカンフットボール 全日本大学選手権 準々決勝(23日、神戸ユニバー記念競技場など)準々決勝2試合が行われ、史上最多の甲子園ボウル6連覇中の関学大(関西2位)は慶大(関東3位)に20-7で快勝し、準決勝進出を決めた。エースRB伊丹翔英(4年)が3TDの活躍で勝利を呼び込んだ。関大(関西3位)は早大(関東2位)に28-31で敗れた。残り2試合は24日に行われる。 開催方式の変更で決勝(甲子園ボウル)以外では初めて実現した東西対決で、関学大が関西の底力を示した。チームの全得点に絡む3TDを決めたRB伊丹が胸を張った。 「(3TDを)目標にしていました」 第1Q2分24秒に味方に押し込まれながら10ヤードの先制TD。さらに第2Qに28ヤードを切り裂き、2本目のTDを奪った後の第3Qだった。追加点がなかなか奪えないもどかしい展開の中、敵陣20ヤード付近から自ら志願し、7プレー連続でボールを受け、突進。最後は9分41秒に2ヤードを突き破り、3本目のTDを決めた。 「自分が引っ張らないといけないと思っていた」と力を込める。 計54回の攻撃中、45回がパスと徹底的な空中戦を仕掛けてきた慶大に対し、ディフェンス陣も許したTDは第4Qの1本だけと意地を見せた。 第2Qに「公式戦では初めて」というインターセプトを決めたDB杉本涼(4年)は第4Qにも相手のパスを中盤で奪取し、49ヤード激走。エンドゾーンに迫った。 「今日、インターセプトをできなかったら、もう(することは)ないなと思っていた。2本目はTDをイメージしていたのですが、足が回らなかった」と苦笑いする顔に充実感がにじむ。 試合後、大村和輝監督は「(関東勢は)関西とは違うフットボールをしてくる。準備をしっかりしないといけない」と気を引き締めた。前人未到の甲子園ボウル7連覇まであと2勝。大学王者は油断なく突き進む。(月僧正弥)