国内外のゲーマーに人気のチャットアプリ“Discord”が、1兆円超の規模で売却を検討中と報じられる
文:ミル☆吉村 ゲーマー向けのPC/モバイル系チャットアプリとしてスタートし、コロナ禍で一般向けにも拡大してきた“Discord”が売却を検討中と報じられている。 この件をいち早く報じたのは、テクノロジー系のWebメディアのVentureBeat。名物記者のディーン・タカハシ氏が、2つの情報ソースから確認した話として100億ドル(日本円にして約1兆円)超の規模で話が進んでいると明かし、うちひとつのグループと交渉の最終段階に進んでいると報じている。 また経済系のブルームバーグ誌が、この記事を追う形でマイクロソフトが交渉中であるという記事を掲載。一方で最終的にDiscordは売却よりも株式公開の方を取りそうだという見解のコメントも掲載している。 Discordは2015年にローンチ。冒頭で触れたように当初はゲーマー向けとして広まり、大手ゲームスタジオなどもファンと交流するコミュニティの場所として利用するようになるなど、特に欧米のゲーム業界で重要な位置を占めてきた。実際、海外のゲームのプレスイベントでも、プレゼンテーションや各種連絡がDiscordのイベント用サーバーを通じて行われる事は珍しくない。 そういった流れが変わってきたのは、昨年から続く新型コロナウィルスのパンデミックがきっかけだ。各地で相次いだロックダウン(外出禁止令)等の影響により、世界的にチャットアプリの需要が高まりDiscordも成長。2020年6月末には「もはやゲーマーだけのものではない」という趣旨の公式ブログ記事が掲載され、ブランディングが一般向けも含めたものへと変わっている。 なお今回の報道から数日さかのぼったアメリカ現地3月18日には、トム・マルシンコウスキ氏の新CFO(最高財務責任者)就任が発表されている。同氏はゴールドマン・サックス出身で、画像共有系サービスのPinterestの株式公開にも関わった人物とされる。売却にしても株式公開にしても、同氏がどんな判断を下すのか注目と言えるだろう。
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