「インスタで活動紹介をはじめて…」“部員9人”だった大阪の公立進学校が「秋大会ベスト16」で21世紀枠候補に…甲子園出場21回“古豪”の現在地
第1回大会から地方大会に“皆勤出場”している高校は、今夏の甲子園を沸かせた大社(島根)を含め全国に15校ある。 【写真】「確かにSNS戦略、上手そう…」坊主にサングラス…監督は超ファンキー!“春夏あわせて21度の甲子園出場”大阪公立の雄・市岡高校を率いる44歳野口諭史監督…一時は部員9人も工夫満載の練習風景も見る(20枚超) そのうちの1校が大阪で唯一の皆勤校でもある府立市岡高校だ。 第2回大会(1916年)で全国大会に初出場し(当時は市岡中)、その夏は昨夏の甲子園で全国制覇を果たした慶応と決勝戦を戦った。惜しくも準優勝に終わったが、これまで春は11回、夏は10回の甲子園出場を数える府内きっての古豪でもある。 市岡高校と言えば、帽子に入った3本線がトレードマークだ。この3本線は大阪市内で3番目に創立された旧制中学を意味している。そこに純白のユニホームが合わさると、どこかノスタルジックな雰囲気を感じる。 近年で最後に甲子園に出場したのは95年のセンバツだ。当時、世代ナンバーワン打者とされた福留孝介(元中日ほか)擁するPL学園とアベック出場。市岡は残念ながら初戦で日南学園に敗れたが、チームを率いる野口諭史監督は、そのセンバツを見て市岡高校へ進学を決めた。1906年に創部され、再来年で創部120周年を迎える歴史を後輩でもある選手たちにどう伝えていくか、野口監督にとって日々の指導の中で最大のテーマとなっている。 「歴史のある学校であること、第2回大会で慶応と決勝戦を戦ったこと。そういった話はしますが、生徒の受け止め方は様々ですね」 伝統の重みを今の生徒たちにどう説いても、どうしても昔話と一括りにされてしまう。それでも土日になると歴代のOB数人が毎週グラウンドに顔を出し、時にはノックを打ったり打撃練習で外野守備についてくれたり、何かと力になってくれる。「OBの姿を見て、感じることもあるかもしれない」と指揮官はしみじみと口にする。
“古豪”市岡高が直面する新たな苦悩
ただ、市岡高校は近年新たな苦悩に直面している。 それは部員不足だ。少子化、野球人口の減少で、市岡高校に限らず地方も含めた公立高校も抱える問題だが、市岡高校ではここ数年で極端に減少しているのだ。 「一時期は1学年で10人以上……多い年は20人近くいることもあったんですけど、最近は1学年で1ケタという年が続いています」
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