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「70歳まで働こう!」は年金の支給開始が70歳になるっていうこと?

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THE PAGE

 政府が70歳まで働くことを前提にした環境整備に動き出しました。働く意欲や能力のある人にとっては、高齢者になってからも働く機会が増えますが、一方で生涯労働が前提になれば、年金の支給開始年齢の引き上げにつながってくるのは必至といえます。

継続雇用を70歳まで引き上げへ

 以前の日本では60歳が定年とされていましたが、2004年に高年齢者雇用安定法が改正され、企業は定年を65歳まで引き上げるか、65歳までの継続雇用、もしくは定年廃止のいずれかを選択することになります。この法改正によって、定年は実質的に65歳に引き上げられたわけです。  しかし、日本では高齢化がさらに進んでおり、高齢者になっても仕事を持ちたいと考える人の割合は増えています。こうした状況を受けて政府では、希望すれば70歳まで働けるよう環境整備に乗り出しました。高年齢者雇用安定法を再度改正し、継続雇用を70歳まで引き上げると同時に、高齢者の雇用に積極的な企業に対する支援策を取りまとめます。

年金受給、70歳以降なら給付額は大幅積み増しへ

 現時点では、定年を延長したり、定年をなくしている企業は少なく、大半が再雇用となっています。企業は人材のピラミッドを維持しようとしますから、なかなか定年の廃止には踏み込めません。制度改正によって70歳まで労働が可能となった場合には、再雇用期間の延長という形を取る企業が多いと考えられます。政府では高齢者の雇用が進むよう、補助金などを拡充するとともに、賃金が大幅に低下しないよう報酬体系についても検討を加えたい意向です。  高齢者に対しても、就労意欲が高まるよう制度を改正します。具体的には年金の受給を70歳以降にした場合には、給付額を大幅に積み増します。現時点でも受給を繰り下げた場合には最大で42%、年金が増える仕組みになっていますから、ここからさらに上乗せされることになりそうです。

日本社会は「生涯労働」がほぼ確実に

 働く意欲や能力のある高齢者にとってはよい話ですが、一部からは、一連の動きが年金支給開始年齢の引き上げにつながるのではないかと懸念する声も上がっています。実際、政府では支給開始年齢の68歳への引き上げについて検討を始めていますし、70歳までの引き上げも一部では議論されています。  リタイア生活を希望していた人には厳しい結果ですが、現在の年金財政を考えると、将来的な支給開始年齢の引き上げはほぼ必須の状況です。今後の日本社会は生涯労働が基本となるのはほぼ間違いないでしょう。 (The Capital Tribune Japan)

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