守備強みの1年生ボランチがCB起用にも対応。磐田U-18封じに貢献の吉岡大和は自身と岡山学芸館の将来のためにもプレミア切符を勝ち取る
[12.6 プレミアリーグプレーオフ1回戦 岡山学芸館高 1-1(PK4-2)磐田U-18 ホットスタッフフィールド広島] 岡山学芸館高の将来を担う1年生が、大一番でもその実力を発揮した。DF吉岡大和(1年=岡山学芸館清秀中出身)は、これまでボランチとしてプリンスリーグ中国、選手権予選優勝に貢献。だが、この日はCB栃尾優斗(3年)が欠場したことによってCBとして先発出場した。 【動画】アウェー中国戦の裏で起きていた珍事…日本代表FWがSNS上の声に反応「わざと」 数日間の準備のみの急造CB。それも、対戦相手は年代別日本代表歴を持つMF川合徳孟(3年)やFW山本将太(3年)を擁する磐田U-18だった。普段と異なり、後ろにはGKしかいないということの不安、緊張もあったという。だが、吉岡は開始直後に相手シュートをブロック。「それでちょっと試合入れたかなって感じはあります」。武器である守備の駆け引きと読みを駆使してゴールを守り続けて見せた。 相手はスピードや上手さを備えた選手がズラリ。サイドに釣り出されて入れ替わられるシーンもあった。他にも慣れない部分があったというが、試合の中で修正。相手の前に上手く身体を入れてボールを奪い、狙ってクリアするなど落ち着いた対応を見せていた。延長前半には相手の189cmFW岡田幸成(3年)に抜け出せされたが、右後方から追いつき、強引に身体を前にねじ込んでブロック。決定打を打たせなかった。 ミドルシュートで1失点したものの、延長戦を含めて110分間を戦い抜いた吉岡を高原良明監督も評価していた。身長は178cmで特別な高さがある訳では無いが、「ヘディングは(前線の柱であるFW香西)健心さんぐらいいける気がします。守備の駆け引きと予測を見て欲しい」。ともに福岡トップチーム昇格のFW前田一翔(3年)、FWサニブラウン・アブデルハナン(3年)を擁する福岡U-18とのプレーオフ2回戦(8日)でも自分の武器を発揮し、プレミアリーグ初昇格を勝ち取る意気込みだ。 系列の岡山学芸館清秀中出身のルーキーは、自分が高卒プロ入りすることで岡山学芸館の注目度、レベルを上げたいという気持ちを持っている。プレミアリーグ昇格はそのための一歩。同じ岡山学芸館に通う岡山U-18の選手からプレミアリーグについての話を聞き、自分の成長のためにも、代表・プロ入りするためにも昇格への思いを強くしてきた。 「自分の未来のために、明後日もいいゲームして(目標に)繋ぎたいです。絶対勝ちたいです」。この日課題となった部分を細部から修正し、プレミアリーグの舞台に立つチャンスを勝ち取る。