女児不明、一家殺害…長期未解決事件の糸口求め 専従班捜査継続 報奨金支払い7事案で
各地の警察で長期未解決事件の専従捜査班を設置する動きが広がり、検挙に至るケースがある一方、手がかりが少なく、解決への糸口がつかめない事件もなお残る。 大阪府熊取町で平成15年、当時小学4年の吉川友梨さんが下校途中に行方不明になった事件は、今年5月で発生から21年が経過した。大阪府警は泉佐野署に捜査本部を置き、これまでに延べ10万人以上の捜査員を投入。今も専従班が捜査を続けている。 府警は白のトヨタ・クラウンの目撃情報などを明らかにし、今年5月には3月で30歳となった友梨さんの現在の想像図を公開。発生日などに合わせ、駅などで情報提供を求めるチラシ配りを続けている。 京都市左京区では19年1月、京都精華大マンガ学部1年の千葉大作さん=当時(20)=が殺害された。京都府警は捜査1課に設置した専従捜査班が、証拠を再精査するなどして解決を目指している。 東京では、7年に八王子市のスーパーでアルバイトの女子高校生ら3人が殺害された事件や、世田谷区で12年に一家4人が殺害された事件などが未解決。群馬県太田市のパチンコ店で平成8年、当時4歳だった横山ゆかりさんが行方不明になった事件は今年7月で発生から28年となった。 いずれの事件も警察庁の捜査特別報奨金制度の対象となっている。報奨金はこれまでに神戸市北区の高2殺害事件など7事案で支払われている。