年収600万円でもうすぐ退職予定です。退職後は「住民税をまとめて支払う」と聞いたのですが、いくら納税するのでしょうか?
会社を退職する際、注意したい点が住民税の扱いです。退職時期によって自分で納めるのか会社側が納めるのかが変わります。もし自分で納めることを知らないと、納税忘れになる可能性もあるため注意が必要です。 今回は、退職後の住民税の支払い方や年収600万円の場合の住民税額、再就職時の手続きなどについてご紹介します。 ▼会社員で「年収1000万円」以上の割合は? 大企業ほど高年収を目指せる?
退職後の住民税はどうやって支払う?
住民税は所得割と均等割の2種類で構成されています。総務省によると、所得割は前年の1年間の所得を基に計算し、税率は10%、均等割は所得にかかわらず一律5000円が基準となっています(自治体によって変動あり)。そのため、年度の途中で退職しても、前年の収入に応じた住民税を支払う必要があります。 なお、退職後の住民税の支払い方は、退職時期によって異なるので、注意が必要です。 金融広報中央委員会「知るぽると」によると、1月から5月に退職をしたときは会社が退職金や給料などから一括徴収(特別徴収)、6月から12月に退職をした場合は納税通知書によって自身で年4回に分けて納付(普通徴収)します。これは、住民税の納付は前年の税額を12ヶ月に分け、当年の6月から翌年の5月にかけて支払うためです。 ■退職金自体に住民税はかかる? 退職金も住民税の課税対象です。ただし、分離課税なのでほかの所得とは分けて税額が計算されます。鎌倉市によると、退職金にかかる住民税の求め方は「(退職手当等の金額-退職所得控除額)×2分の1×税率」です。 退職手当にかかる控除額は勤続年数によって異なり、以下の通りです。 ・20年以下:40万円×勤続年数(80万円未満なら80万円) ・20年超:70万円×(勤続年数-20年)+800万円 もし退職手当よりも控除額の方が多ければ、住民税はかかりません。また、課税対象となった場合でも、基本的に勤め先が本人の代わりに手続きをしてくれるため、自分でする必要もありません。