年収600万円でもうすぐ退職予定です。退職後は「住民税をまとめて支払う」と聞いたのですが、いくら納税するのでしょうか?
もし年収600万円の方が退職したら住民税はいくら?
今回は、以下の条件で住民税額を計算します。 ・年収600万円 ・賞与と退職所得は0円 ・控除は社会保険料控除と給与所得控除、基礎控除のみ ・健康保険料と厚生年金保険料は全国健康保険協会の「令和6年3月分(4月納付分)からの健康保険・厚生年金保険の保険料額表」を参照 ・東京都在住 ・40代 ・1月末に退職 まず、今回の条件で年収600万円だと月収は50万円です。条件を基にした年間の社会保険料は以下のようになります。 ・健康保険料と介護保険料:34万7400円 ・厚生年金保険料:54万9000円 ・雇用保険料:3万6000円 ・社会保険料控除額:93万2400円 また、給与所得控除は164万円、住民税の基礎控除が43万円のため、すべての控除を年収から引いた299万7600円が住民税の課税金額です。住民税は「課税金額×10%+5000円」で求められるため、年間30万4760円、月額約2万5397円が課されます。 1月末で退職し、2月分から5月分までの4ヶ月分が未納状態の場合は、退職時の給料や退職金から約10万1588円が差し引かれる計算です。ただし、条件によっては金額が変動する可能性もあります。
再就職した場合の手続き
退職をしてから期間を空けて再就職をする場合、住民税を給与天引きとしてもらうには自身で手続きが必要です。所沢市によると、給料から引いてもらうには再就職先で「特別徴収への切替申請書」を提出します。特別徴収とは、個人が支払う普通徴収とは異なり、会社が個人の代わりに住民税を納付する制度です。 なお、申請書を提出しても、特別徴収してもらえるのは納期を超えていない分のみです。再就職後に申請書の提出が納期より遅れた場合は、給料から引かれず自分で納める必要があります。 また、徴収方法を変更しても、年間の納税総額は変わりません。
支払えないときはどうする?
退職後しばらく再就職をしないと、人によっては住民税の支払いが難しくなるケースがあります。特に、前年度の収入が高い状態で次年度すぐに退職をすると、実際の収入や貯金に対して住民税の負担割合が大きくなるでしょう。 もし支払いが難しいときは、納期までに自治体へ相談することが大切です。自治体によっては減免制度を紹介してくれたり納付猶予を設けたりしてくれる可能性があります。滞納のまま放置していると、追加で延滞金が課される可能性もあるためやめましょう。