【米国市場で意識される目標株価】史上最高値更新「S&P500」の上昇余地をテクニカル分析を使って解説 「6118.34ポイント」を超えた先はどこまで上がるか
その後の株価は上がるか下がるか
この+3.04%という目標株価を見て、どう感じますか? 「まだ上がるのか」という期待持たれた方もいれば、「それしか上がらないのか?」という不安感を感じる方もいらっしゃったかもしれません。 たしかに、この目標株価が節目として意識されることで上値抵抗となる可能性もありますし、S&P500の予想PER(11月22日時点)は約23.45倍であり、歴史的に見ても割高感を意識される水準です。また、トランプ次期大統領の減税や規制緩和による景気浮揚の期待がある一方で、インフレ懸念が残り米国金利が上昇傾向にあります。ファンダメンタルズの観点も考慮すれば、妥当な目標株価水準であり、一旦の天井をつけたり、調整が入る可能性もあるでしょう。 逆にそのまま上昇トレンドを維持しN字計算法による目標株価を超えてきた場合、E字計算法へと目標株価の計算を切り替えることで目標株価はアップデートされます。E字計算法は、以前の上昇幅を足し合わせる起点を直近高値に切り上げることで、目標株価が切り上がることになります。
上昇トレンドが続く場合の次なる株価目標
N字計算法による目標株価を超えて推移している場合を仮定し、E字計算法による目標株価をしてみます。 前述しているように、上昇幅を足し合わせる起点を直近高値である2022年1月高値(4818.62pt)にすることで、N字計算法の目標株価を算出することができます。N字計算法による目標株価は7445.38ptで、目標株価までの上昇率の目安は+25.4%となります。 この目標株価がすぐに達成されることは、現在のPERや金利動向では難しいでしょう。時間をかけて達成される可能性がある数字、と捉える程度の認識がよいと思います。 このように、現在の株価が上昇トレンドであれば、その上値目標を計算することができます。 ひとまずは年内を目安にN字計算法の目標株価である6118.34ptを達成し、E字計算法の目標株価への道筋が見えるのか。また、達成できずに調整入りになるのか。 ここに注目しながら、日々の経済動向と合わせて見ていくことで、投資における重要なヒントを得ることができるでしょう。 【プロフィール】 森口亮(もりぐち・まこと)/個人投資家、投資系YouTuber。1983年、埼玉県生まれ。元美容師。「Excelで決算数値を管理して、有望な成長株を中・長期的に狙う」という手法で資産を10倍に。その後も着実に資産を増やしている。著書に『1日5分の分析から月13万円を稼ぐExcel株投資』(KADOKAWA)がある。YouTube「毎日チャート分析ちゃんねる」やnote(https://note.com/morip)を日々更新中。
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