関西学院大学、31歳の若き指揮官がさらなる高みを目指す。ラグビー関西大学リーグチーム紹介
昨年は関西大学Aリーグで、4勝3敗で3位となり5年ぶりに大学選手権に出場した関西学院大学。3回戦は朝日大学に49-19と勝利し、準々決勝で、ディフェンディングチャンピオンの明治大学と激突、途中まで相手を苦しめ、14-22と惜敗したが、大いに存在感を示した。
今年、3シーズン率いたOBで元サントリーの牟田至監督が退き、やはり関西学院高校、関西学院大学のOBで、31歳になったばかりの小樋山樹監督が新たに指揮官に就任した。
前年度までNTTドコモレッドハリケーンズで活躍していた小樋山監督は、以前から監督就任を打診されており、「高校、大学とお世話になりましたし、現役続行か、監督か、監督になる方がワクワクしたので」と誘いを受けた。現在は人材紹介会社で働き、時短勤務などを使いながらも「毎日、顔を出すようにしています」と話す。
伝統的にキャプテンは選手たちが自分たちで決めており、4年生たちはHO(フッカー)竹内海斗(4年)を選出し、副キャプテンにはSO(スタンドオフ)呉嶺太(4年)が就いた。
そして、自分の考えを言葉で伝えることのできる選手たちをリーダーに選んだ。小樋山監督は「竹内は、口はそんな上手い方ではないですが、最前線でプレーしてくれる。呉は言葉でも引っ張ることができる。いいバランスだと思います」と説明した。
4年生を中心に選手たちは目標を「日本一」、そして目的を「ただ勝つだけでなく、愛されるチームになる」ということに定めた。そしてスローガンを「more」に決めた。
「昨年は4年生が多く、メンバーが揃っていましたが、明治大学と対戦して、初めて日本一というところがおぼろげながら見えてきた。明治戦で満足するのではなく、日々の練習から『もっと、もっと』高いものを求めていかないといけない。もっと上を目指すということで『more』になりました」(小樋山監督)。
ただ、青年監督が就任して早々の春、新型コロナウィルスの影響で自粛期間に入った。