早稲田大学、全勝優勝を懸けた国立競技場での第100回早明戦に挑む。ラグビー関東大学対抗戦
毎年、12月の第1日曜日に開催される早明戦は100度目のキックオフを迎える。ラグビー関東大学対抗戦の最終節に行われるこの一戦には、これまでいくつものドラマが生まれ、人々に興奮と感動を与えてきた大学ラグビー随一の好カードだ。
今年は第100回にふさわしく、対抗戦優勝を決める天王山となる今試合。無傷の6連勝を飾り、単独首位に立つ早稲田大学が王手をかけているものの、この80分は何が起こるかわからない。
「国立競技場での開催、そして第100回、さらに全勝がかかっている。いろんなプレッシャーに負けず、自分たちを見失わないようにプレーしたい」と早明戦への意気込みを語ったHO(フッカー)佐藤健次主将(スポ4=神奈川・桐蔭学園)。節目の一戦に向けて、堂々たる決意表明だった。
前節は11月23日に行われた慶應義塾大学戦。伝統校の矜持がぶつかり合う大一番は早大の見事な試合運びで、57-3と大差をつけて6つ目の白星を飾った。
序盤からセットプレーで圧倒した早大は7分に得た反則からペナルティーキックを選択する。距離、角度ともにCTB野中健吾(スポ3=東海大大阪仰星)の射程圏内で先制点は確実かに思われたが、ボールは左に逸れた。
早慶戦の難しさを感じさせる立ち上がりになったものの、早大はすぐに流れを掴む。10分、NO8(ナンバーエイト)鈴木風詩(社4=国学院栃木)が待望の先制トライを挙げるとそこから一気にラッシュに入る。
前半だけで5トライを挙げ、38-3と大きく慶大を突き放して前半を終えた。続く後半も、ミスはあったものの慶大にインゴールを割らせることはなく、57-3で伝統の一戦で大勝を果たした。
対する明治大学はFW(フォワード)の強烈なコンタクトと前進、BK(バックス)の多彩かつ重層的なアタックが融合された隙のないラグビーが魅力。
その圧倒的攻撃力で、日本体育大学を101-0で粉砕すると、筑波大学戦では31-0と完封での勝利を見せ、攻守ともに高い水準を誇るオールラウンドなチームだ。