観客も要注意!テニス4大大会(グランドスラム)の意外なルール10
ウェアはすべて白(ウィンブルドン)※2023年に一部変更
ウィンブルドン選手権は、ウェアからシューズ、その他のアクセサリーまで「すべて白」で試合に臨むことがルール(オフホワイト、クリーム色も禁止)。選手権の規則によると、襟元と袖口の幅1センチメートル未満のトリミングには、白以外が1色のみ認められる。 ただし、この規則については2023年に一部が変更されている(下記に詳述)。
コートに傷が残るシューズは禁止
グランドスラムのルールによると、選手はコートに「許容範囲」以上の擦り傷が残るシューズをはいて試合に出てはいけない。 審判をはじめ、大会関係者が必要と判断した場合には、シューズの交換が求められる場合もある。
ラリー中は声援を送れない
ラリーが続く間、観客には音を立てることが認められない。そのため選手の唸り声や、ラケットがボールを叩く音がはっきりと聞こえる。 ベサニー・マテック=サンズ選手は『ESPN』に対し、「試合中に聞こえてくるボールの音と、その音を“聴く”ことがどれほどプレーのタイミングに影響を与えているか、わかっていない人が多い」と話している。
観客は勝手に移動してはいけない
ほかのスポーツとは異なり、観客は試合中、自由に席を立つことができない。 選手の気を散らさないようにするため、移動できるのは、セットブレイクなど、試合が一時中断している間に限られる。
試合中のコーチとの会話は厳禁
試合前のウォームアップを開始した時点から、選手にはコーチと話すことが認められない。 だが、コーチの多くは観客席からハンドシグナルで指示を出すなどしており、国際テニス連盟は現在、規則を見直し中。2024年には、「短い会話」と「サインのやりとり」を認める新規則の試験運用を行う予定。
アルコール飲料の持ち込みは不可
観客はお酒を飲みながら、試合を観戦することができる。ただ、飲めるのは会場内で販売されているドリンクのみ。 全米オープンでは、テニスボールのような形にカットしたメロンを乗せたカクテル「ハニーデュース」(写真)、ウィンブルドン選手権では「ピムスカップ」が有名。
ラケットは持ち込み不可
選手が試合後、観客席に向かってラケットを放り投げることがある。ラッキーな観客はそれをつかみ取ることができるかもしれないが、それ以外で、客席にいる人がラケットを持っていることは認められない。 写真は2022年の全米オープンの試合後、勝利したポーランドのイガ・シフィオンテク選手が投げたラケットに手を伸ばす観客たち。