【プレビュー】決着をつける90分。J1昇格に王手をかけるのは山形か岡山か。| Jリーグ
【国内サッカー プレビュー】12月1日、J1昇格プレーオフ準決勝の2試合が開催される。
それぞれが特徴的なスタイルをもつ両チームが、J1昇格プレーオフの舞台で顔を合わせる。4位のモンテディオ山形と5位のファジアーノ岡山のリーグ戦での対決は2分けと決着がついておらず、今度こそ決着を付けるときとなる。 破竹の勢いという言葉でも足りないくらい結果で山形はリーグ戦を戦い抜けた。9月から11月にかけて9連勝を記録。グングンと順位を上げ、終わってみれば4位にまで食い込み、ホームアドバンテージをもってプレーオフを戦う権利を得た。 怒涛の巻き返しの原動力は間違いなく夏に加わった二人である。土居聖真とディサロ燦シルヴァーノ。88番を背負うファンタジスタはトップ下の位置で攻撃を司り、90番のストライカーは自分の仕事場であるゴール前で存分に能力を発揮。14試合で8ゴールと高い決定力を示した。 今回でプレーオフの戦いは5度目となる。全選手がそれまでの全部を知っている訳ではないが、クラブとして受け継がれているものは確実にある訳で、初めてホームの舞台で戦えるプレーオフはJ1昇格に向けて追い風となるだろう。 リーグ戦終了から3週間のブレイクもいまの山形には関係ない。9連勝で得た自信と手ごたえをいい方向に作用させ、“10勝目”をつかみにいくことが、決勝への一番の近道となるはずだ。 岡山も最終節こそスコアレスドローに終わり勝利で締めくくれなかったが、その前は3連勝を記録。第36節では自動昇格がかかっていた横浜FCをアウェイで撃破するなど、チームとして自信を深める一戦を演じた。 5位でプレーオフに進んだことを踏まえても、J1昇格に向けて岡山に求められるのは勝ち切る力。14を数えた引き分けの数はリーグトップの数字なだけに、この一戦では“勝点1”を“勝点3”に昇華させる力強さと粘り強さが問われる。 勝つためには得点が必要な訳で、そこで大きな期待を寄せたいのは岩渕弘人になる。リーグ戦ではチームトップの13ゴールを挙げたストライカーが、山形の守備陣をこじ開けられるかが勝敗を左右する。2年前、この準決勝の舞台で敗れた相手にリベンジを果たし、木山隆之監督体制3年目の悲願となるJ1昇格に王手をかけたい。