羽田空港~東京駅18分 大きく動き出すJR東日本「羽田空港アクセス線」どんな路線に?
「羽田空港アクセス線」の「東山手ルート」とは?
国土交通省が2021年1月20日(水)、JR東日本が申請していた「羽田空港アクセス線」事業を許可したと発表しました。 【ひと目でわかる!】新宿へも新木場へも JR東日本「羽田空港アクセス線」の全貌 JR東日本は以下のルートを、「羽田空港アクセス線構想」として明らかにしています。 ・羽田空港新駅(仮称)~東京貨物ターミナル駅間の「アクセス新線」 ・東京貨物ターミナル駅と東京駅方面を結ぶ「東山手ルート」 ・東京貨物ターミナル駅と新宿駅方面を結ぶ「西山手ルート」 ・東京貨物ターミナル駅と房総方面を結ぶ「臨海部ルート」 今回の許可では、そのうちの「アクセス新線」と「東山手ルート」の事業概要が、2029年度開業予定として示されました。どんな路線になるのでしょうか。
運行ルートは?
羽田空港新駅(仮称)と、宇都宮線、高崎線、常磐線方面を東京駅経由で結びます。 列車は地下の羽田空港新駅(仮称)を発車したのち、今回新規に建設される「アクセス新線」の地下トンネルを走り、地上に出て東京貨物ターミナル駅へ到達。そこからは既存の「大汐線」という多くが高架橋の貨物線を通って、田町駅手前で再びトンネルに進入。出たところで東海道本線の線路と合流し、上野東京ラインのルートで各方面へ直通する、というイメージです。 大汐線は1998(平成10)年に休止になった貨物線ですが、構造物は残っており、それを今回改良して「羽田空港アクセス線東山手ルート」の経路にします。
停車駅は?
羽田空港新駅(仮称)は、第1ターミナルと第2ターミナルのあいだ、首都高湾岸線などの下に、それと同じ向きで設けられます(京急羽田空港第1・第2ターミナル駅の北側)。ホームは15両編成対応の島式1面2線です(ひとつのホームを2本の線路で島のように挟み込む構造)。 この羽田空港新駅(仮称)を発車すると、次に停車できる旅客駅は東海道本線の新橋駅です。 また、羽田空港新駅(仮称)から第3ターミナルへ延伸する構想もあります。
所要時間は?
東京駅まで、羽田空港新駅(仮称)からの所要時間は約18分。その先は、宇都宮線・高崎線直通列車の場合は上野、尾久、赤羽、浦和、さいたま新都心、大宮……と、常磐線直通列車の場合は上野、日暮里、三河島、南千住、北千住……と駅があります(これら全ての駅に羽田空港直通列車が停車するとは限りませんが)。 羽田空港新駅(仮称)からの所要時間は、おおよそ赤羽駅まで34分、大宮駅まで49分、北千住駅まで36分、柏駅まで53分ほどになりそうです(普通列車の場合)。