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宮崎の医師が患者との実話を本に 60年経て言葉を発した男性との療養の日々つづる

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 宮崎市の日高医院(宮崎市大字本郷南方)院長の日高四郎さんが8月27日、患者とのドキュメンタリーをつづった単行本「しげあんちゃん 六十年の沈黙を乗り越えた男性と家族の軌跡」(鉱脈社)を出版した。(ひなた宮崎経済新聞) 【写真】しゃべることがなかった男性が話すようになれるまでの軌跡をつづる「しげあんちゃん」  「しげあんちゃん」という一人の男性とその家族、日高さんの歩みをつづる同著。男性と日高さんの出会いは約25年前。ある日、日高さんは男性の母親から「障がいのある息子が熱を出しているので往診してもらえないか」と相談を受け、男性の家を訪問すると、ベッドに横たわった当時63歳の「しげあんちゃん」と対面した。母親の説明によると、「3歳のころに高熱で脳に異常が生じ、耳が聞こえなくなった。本人は60年間、しゃべることも、社会に出ることもなく生きてきた」。しかし、日高さんが、本当に耳が聞こえないかどうかを、聴診器を使って確認したところ、聞こえることが判明。「補聴器を付けて練習すれば声が出るようになる」と家族に伝え、そこから19年間にわたり、日高さんは自宅を訪問し、発語訓練を含め本人と家族の人生をサポートしてきた。  同著には、日高さんが男性に文字を教え、発声練習をしていく試行錯誤の日々が描かれている。また、男性の母親は当時86歳だったことから、老々介護の大変さや地域医療のあり方がうかがえる。  書籍化を決心した経緯について、日高さんは「しげあんちゃんの人生を記載したカルテが埋もれていくのが耐えられず、本にすることを決めた。地域医療の大切さを知ってもらうきっかけになればうれしい。多くの人に読んでほしい」と話す。  価格は1,210円。

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