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ベトナム人留学生が伝えたかったニッポンの優しさ 人生初のバス乗車で起きたこと 介護福祉士目指すグエンさん新聞投稿

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南日本新聞

 皆に優しい介護福祉士になりたい-。慣れないバス内で意識を失い、乗客に介抱されたベトナム人留学生が、その思いを強くしている。日本で働くことを目指す鹿児島女子短期大学1年のグエン・テイ・ハオさん(21)=姶良市平松。「日本人は優しい。乗車していた全ての人にお礼を言いたい」と語る。  グエンさんは介護福祉士になるため、2018年10月に鹿児島にやって来た。姶良市の病院から生活支援を受けながら、専門学校で日本語を学んだ後、今年4月から生活科学科で福祉を学んでいる。  県内各地に降った大雨から一夜明けた7月7日。普段利用しているJRが不通となり、授業に遅れて困り果てていた。留学生の友人と共に午前9時50分、重富駅前発のバスに乗り込んだ。人生初めてのバスに緊張。満席のため、20分ほど立ちっぱなしで気分が悪くなった。目の前が真っ暗になり、床に倒れ込んだ。  意識を取り戻すと、乗客が小さな扇風機を当ててくれたり、飲み物やタオルを貸してくれたりした。「病院に一緒に行く」と告げた妊娠中の女性もいた。運転手が救急車を呼び、鹿児島市の仙巌園近くで待機する10分ほどの間、皆が待ってくれた。病院では点滴を打ち、その日のうちに回復。友人から経緯を教えてもらった。脱水症状に貧血が加わり、気を失ったとみられる。

 新型コロナウイルスの感染拡大が続き、ソーシャルディスタンス(社会的距離)を気にする中で「多くの人が、知らない自分に声を掛けてくれたことに感謝している」。お礼を言いたい、と学校側に相談し、南日本新聞へ投稿した。「自分も人に優しくして、多くの人を助けられるようになりたい」と話し、いつか恩返しをしたいと決意している。

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