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還暦を過ぎたら考えたい「財産の終活」、リスクヘッジとしての遺言

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LIMO

もしものときに備え、終活に取り組む人が多く見受けられるようになりました。2020年7月に一般社団法人信託協会が公表した「信託の受託概況(信託の機能別分類に基づく計数)」においても、その傾向がうかがえます(※1)。 まずは、この調査のうち「遺言代用信託」に関する項目をみてみましょう。「遺言代用信託」は「委託者が自分の生存中は自分を受益者とし、死亡後は自分の子・配偶者などを受益者とするといった形で設定する信託」を意味しています。 遺言代用信託の新規受託件数の累計は、2019年度末の時点で18万711件となっています。2009年度末の13件と比較すると、この10年間で世間に広く普及したといえるでしょう。 なかでも、財産に関する状況の調査、遺言書の作成の相談、遺言書の保管の引き受けといった「遺言書の保管・執行業務」に関する取扱いの増加が目立っています。同資料より「遺言書の保管件数の推移」をみると、2020年度3月末時点での「遺言書の保管・執行件数(※1)」は、14万9,406件。これは、10年前となる2010年度末の6万8,911件を倍以上上回る数字です。 (※1)NEWS RELEASE 2020年7月21日 一般社団法人信託協会

3種類の遺言、「特徴と注意点を整理」

遺言には3種類あります(※2)。その様式やメリットと注意点を「自筆証書遺言」「遺言公正証書」「秘密証書遺言」に分けてみてみましょう。なお、いずれも定められた様式で作成し、必要条件を満たしているかが重要となります。  【自筆証書遺言】 様式…遺言者が全てを自筆し、捺印する(2019年1月13日から、財産目録についてはパソコン使用が可能 ※3) メリットと注意点  ・特別な手続きをせずに作成でき、他人に内容を知られない  ・死後発見された遺言書は、家庭裁判所の「検認(遺言書を確認・調査する手続き)」が必要  ・様式の条件を満たしていない場合は、遺言としての効力を失う  ・紛失、改ざん、未発見のリスクがあるが、2020年7月10日からは法務局で遺言書が保管可能になった(※4)  【遺言公正証書】 様式…遺言者の指示によって公証人が筆記。遺言者、公証人、および証人(2人以上)が内容を承認し、署名・捺印する メリットと注意点  ・公証人が作成するため、様式や内容面での不備が生じにくい  ・公正役場の遺言書検索システムで遺言の存在を調べることが可能  ・公証役場への申請が必要  ・作成手数料(※相続財産の額による)が必要(※5)  【秘密証書遺言】 様式…遺言者が遺言書に署名・捺印して封印し、公証役場に持ち込む。封紙に公証人および証人(2人以上)が署名・捺印する メリットと注意点  ・遺言の内容を誰にも知られない  ・内容面で不備があり、無効となる可能性が高い  ・自分で保管しなければならず、紛失などのリスクが伴う (※2)「Q. 遺言は、どのような手続きでするのですか?」日本公証人連合会 (※3)「自筆証書遺言に関するルールが変わります」法務省 (※4)「法務局における遺言書の保管等に関する法律の概要」法務省 (※5)「Q. 公正証書遺言を作成する場合の手数料は、どれくらいかかるのですか?」日本公証人連合会

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