トランプ大統領の外交ブレーンが緊急提案「中国に対抗するために、米軍と自衛隊を統合された勢力にせよ」
すべての日本人に向けて警鐘を鳴らすのは、第1次トランプ政権で国防総省国防次官補代理を務めた、エルブリッジ・A・コルビー氏である。 アメリカ政府の重要ポストを歴任し、第2次トランプ政権でも外交ブレーンとして重要な役割を担うと目されている。 【写真】大胆ショットに全米騒然…トランプ前大統領の「娘の美貌」がヤバすぎる! 近刊『アジア・ファースト 新・アメリカの軍事戦略』(文春新書)は、外交関係者の間で世界を知るための必読書と呼ばれているが、この中でコルビー氏は、アメリカが中国覇権を食い止める唯一の道として、「拒否戦略」を提唱している。 第2次トランプ政権でも採用される可能性が高い「拒否戦略」とは一体どのようなものか、詳しく話を聞いた。 前編記事『トランプ大統領の外交ブレーンが警告「台湾有事に備えよ。中国は日本人に、価値観や生き方の変更を迫ってくる」』より続く。
「反覇権連合」が必要です
ここからは、アジアで戦争を防ぐための中国に対する「拒否戦略」についてご説明しましょう。 拒否戦略を一言で表すと、中国がアジアで圧倒的覇権を握ることを阻止するための防衛戦略です。 アメリカにとってアジアが死活的に重要な理由は3つあります。 まず、アジアが世界経済における最大のマーケットだから。現在、アジアの経済は世界のGDPの40~50%を占めており、この地域を単独の国家に支配させることは容認できません。 第2にアメリカの最大のライバルが、アジア内で50~60%ものGDPを占める中国だから。 そして第3の理由は、アジアでは「反覇権連合」が弱いからです。中国と比べると日本や台湾の力は弱く、台頭著しいインドでさえ、中国には遠く及びません。 これに対してヨーロッパの状況はどうでしょうか。将来的にGDPは落ち込むので、ヨーロッパは世界の最重要地域ではなくなります。 また、覇権を主張しうるロシアの経済規模は中国の8分の1しかなく、西欧諸国が団結すればロシアを抑止する力を持っている。 ですから、アメリカはヨーロッパを重視することは止めて、「今すぐにでもアジア最優先で行動しなければならない」というのが私の主張です。 そこで私たちには、いまや世界で最も重要な地域となったアジアの安全を守るための、「反覇権連合」が必要になるわけです。これに参加するのは、自由主義の日本であれ、共産主義のベトナムであれ、政権の性質には関係ありません。 中国の支配下で生きたくなければ、加わってもらう。アメリカは今後、この連合を形成することに注力するでしょう。