ドナルド・トランプ大統領、義理息子ジャレッド・クシュナーの父に恩赦
ドナルド・トランプ大統領は今週、義理の息子で大統領上級顧問のジャレッド・クシュナーの父、チャールズ・クシュナーに恩赦を与えることを発表した。チャールズはニュージャージー州の不動産会社の社長で、2004年に民主党に違法献金をしたことが発覚。さらに自分の姉の夫、つまり義理兄が検事局の捜査に協力していたことを知ったチャールズは彼に証言させまいと思い切った行動に出た。なんと売春婦を雇って彼を誘惑させ、ホテルで会っている様子を隠しカメラで撮影。そのビデオを義理弟の妻、つまり自分の姉に見せたのである。当時彼を起訴したニュージャージー州連邦検事もこれには驚愕。後日「自分が担当した事件の中で、あれほど醜悪なものはなかった」と語っている。チャールズはこの行為で証人に対して圧力をかけた罪を含め、他の違法献金や脱税など18の犯罪行為で有罪に。すでに懲役2年の判決を受けて14か月服役している。 【写真】トランプ大統領から恩赦をもらえそうな有名人 アメリカでは服役を終えていても、犯罪歴があると陪審員になる権利が失われるなど公民権に影響が出る場合がある。恩赦を受けるとそれらの権利が復活する。
トランプ大統領は発表でチャールズに対する恩赦の理由を「有罪判決を受け、服役してから重要な慈善活動に熱心に取り組んできたから」とだけ説明、ジャレッド・クシュナーとの関係については触れていない。しかし当然、身内への贔屓だという怒りの声が噴出。共和党からも批判が上がり、ベン・サッセ上院議員は「芯から腐った行為」とコメントしている。ラストスパートでまだまだ恩赦を出すと見られるトランプ大統領。退任までその動きを見守りたい。