【教育資金】教育ローンは「最後の手段」 奨学金との違い、国と民間の各特徴と利用の注意点
お子さんの教育費をサポートする制度として、前回各種奨学金について紹介しました。 この点、教育費をサポートするもう1つの制度として教育ローンがあります。 そこで、今回は教育ローンの内容について紹介すると同時に、利用時の注意事項についても合わせて解説します。
教育ローンの種類および特徴
教育ローンは、「国の教育ローン」と「民間業者の教育ローン」の大きく2種類に分けられます。 ■国の教育ローン 国の教育ローンは日本政策金融公庫が取り扱っています。 ・ 借入可能額は子ども1人あたり原則として350万円 ・ 借り入れの金利は1.7%の固定金利 ・ 返済期限は原則として15年以内 です。 国の教育ローンは、国が行っているという特徴から教育機会の均等を目的として行っている事業なので、利用する年収には上限があります。 具体的には子ども1人の場合なら、世帯年収の上限額は原則として790万円(事業者は590万円)です。 ■民間業者の教育ローン これに対して、民間業者の教育ローンは銀行などの各種民間の金融機関が取り扱っており、借入金額や金利は各金融機関によってそれぞれ違います。 民間業者の教育ローンは民間業者が行っているという特徴から営利目的で行っています。 ですので国の教育ローンと違って、利用する年収には下限があります。 具体的な条件は金融機関ごとに違います。
奨学金との違い
奨学金と比べてメリットになり得る点としては、返済義務者の違いです。 【返済義務者】 奨学金の場合:子ども 教育ローンの場合:親 教育ローンの場合は、お子さんに借金を背負わせることがなくなります。 また奨学金は、在学中毎月振り込まれる分割受取りですが、教育ローンは入学前から借入ができて、アパート家賃など学費に付随する費用のためにも利用可能です。 これに対して、奨学金と比べてデメリットになり得る点としては、いずれの教育ローンも奨学金と比べて金利が高いことです。 また借入金の返済および金利発生は原則として借りた翌月から始まり、いずれも卒業後に発生する奨学金と異なる点も挙げられます。