夕焼けチャイム 廃止の危機 いったん終了決定も...25年の放送 苦情で二転三転
FNNプライムオンライン
夕方になると「夕焼け小焼け」の音楽が聞こえてくる地域の方も多いのではないか。 ある自治体では、この夕焼けチャイムが廃止の危機に直面していた。 鋸山(のこぎりやま)などの観光スポットで知られる、千葉・富津市。 夕方に聞こえてくるのが、「夕焼け小焼け」。 子どものころ、この「夕焼け小焼け」のチャイムが流れると、「早く帰らなきゃ」と思った人も多いはず。 富津市は6月1日、25年以上毎日続いている、この夕焼けチャイムを、6月いっぱいで終了する方針を発表した。 ところが先週になって、一転して継続することを決定。 多くの市町村で、夕方の決まった時間に流れるチャイム。 そもそも、これは大雨への警戒などを知らせる防災行政無線が正常に動くかどうかを確認するためのもの。 富津市では、「夕焼け小焼け」のチャイムを現在、市内179カ所のスピーカーから午後6時に流している。 一方、その1時間前、午後5時から流れているのが、「子どもたちの見守りに関するお知らせ」というもの。 この2つの放送。 今の時期は、5時と6時の1時間おきだが、10月になると、それぞれ時間が繰り上がり、30分間隔になってしまう。 こうした状況から、スピーカーの近くに住む住民などからは、短時間で2回の放送は多いとの声が上がっていた。 そのため、富津市は、子どもたちの見守り放送だけでも防災無線の点検はできるとして、6月いっぱいで、夕焼けチャイムを終了することを広報誌などで発表した。 ところが、手が汚れがちで時計を持たずに作業している農家の人たちからは...。 農家の人「農家は本当に、『夕焼けチャイム』聞いて仕事をしている」、「あった方がいい」 こうした存続を求める声が相次ぎ、富津市は終了の方針を撤回。 慣れ親しんだ夕焼けチャイムを継続することに。 富津市民「わたしが子どもを育てていた時は、『夕焼けチャイム』が鳴ったら帰ってきなさいという形で育てた」、「小さいころから、なじみのある曲だった。(なくなっちゃうと寂しい?)ちょっと寂しい気持ちはあります」 7月1日からは、夕焼けチャイムの直後に子どもたちの見守り放送をまとめて流すという。