航空機廃材でピンバッジ 成田空港のJAL整備士製作 7、8日開催の航空博「ジャンク市」で販売
成田空港で働く日本航空(JAL)の整備士たちが、航空機廃材を使って航空機型のピンバッジを製作した。7、8日に芝山町の航空科学博物館で開催される販売会で、航空会社の中古品などが並ぶ「航空ジャンク市」に出品する。 従来捨てられていた物を加工し直して新たな価値を付ける「アップサイクル(創造的再利用)」の活動の一環として、JALは航空機廃材の商品化を進めている。今回は機体のエンジン回りを補強・修理する際に使用するチタン合金の端材をピンバッジに生まれ変わらせた。 サイズは縦1センチ、横6センチで重さは10~20グラム。デザインはJALの主力機「エアバスA350-1000」に加え、70年前の国際線就航時に稼働した初代機「ダグラスDC-6B」の2種類。ジャンク市では計約50個を並べる予定で、価格は8250円(税込み)。
整備士が手作業でピンバッジを仕上げた。熱によって色が変化するチタンの特性を生かし、火であぶって一つ一つ異なる色合いを表現。航空機部品を加工する特殊機械でこまかい模様や文字を削り出し、丁寧に磨いて光沢を出した。 整備士の逵村政之さん(51)は「廃材でも手を加えると見違えてきれいになる。ピンバッジが航空機を身近に感じ、整備士など航空の仕事に興味を持つきっかけになれば」と期待した。