「太平洋で採取された金属球は地球外が起源」と主張するハーバード大教授
海底から回収されたミリメートル大の球体は、太陽から何光年も彼方の恒星の崩壊に由来、あるいは地球外の知的生命体によって設計されたなんらかのテクノロジーの一部なのかもしれない。 ハーバード大学のベテラン天文学者で、地球外人工物の証拠を探す同大学のガリレオ・プロジェクトを率いるアヴィ・ローブは、このような物議を醸し出す主張をした。 問題となる小さな金属球(小球)は、今年の初めに磁力式採集装置を使って南太平洋の海底から採取された。 ローブらは、それらが2014年1月8日に高速で地球大気に突入した隕石IM1(Interstellear meteor 1)だと信じている。隕石の大部分は、音を立てて空を飛んでくる間に燃え尽きた。しかしローブは、現在、自分が手にしているのは、あの日大気中で熱せられて溶けた数百個の金属のかけらが、太平洋に落下した際に冷却されて固化して輝く小さな小球になったものだと信じている。 軍事衛星による機密レベルの測定結果は、後に米国宇宙軍からNASAに書簡として送られ、IM1が星間起源であることを確認した。 その後、数カ月にわたる試験と分析の後、ローブは論文を発表し、小球の化学組成が太陽系外に由来しているとの結論を出した。 具体的にはベリリウム、ランタンおよびウランが多量に含まれていることから、それらは「太陽系外の鉄のコアをもつ系外惑星の高度に分化したマグマの海、あるいは、さらに特異な天体に由来」する可能性があると論文は示唆している。 論文は、科学雑誌に投稿されたとガリレオ・プロジェクトの声明に書かれているが雑誌の名称は明らかにされていない。完成原稿はオンラインで公開されているが、まだ相互査読は行われていない。 探検費用の大部分はチャールス・ホスキンソンが出資している。同氏は暗号資産(仮想通貨)のイーサリアムとカルダノの創設に重要な役割を果たした人物だ。 「これは歴史的発見であり、大型の恒星間天体に由来する物質を人間が手にした初めての例です。私はこの厳密な化学分析の結果をこの上なく喜んでいます」とホスキンソンはいう。