プラモデル楽しむ気持ち「おじさんが守る」。子どもたちに向けたホビーカフェの声明が心に響く
「みなさんの、プラモデルを作ったり好きな色にするのが楽しいその気持ちと、作ったプラモデルをみんなにじまんする場所は、おじさんが必ず守ります」 子ども向けにプラモデルのコンテストを開催する三重県のホビーカフェが公開した声明が、多くの人の心に響いている。 コンテストの参加作品に対してTwitter上で中傷コメントが寄せられたことを受けて公開されたものだという。文章を書いた担当者に、電話で経緯や思いを聞いた。
子どもの作品にいわれなき中傷
声明を出したのは、小学生以下が作った作品を写真で審査する「こどもプラモコンテスト21」。三重県伊勢市の「ホビーカフェ ガイア」が主催している。 何が起こったのか。 1月1日から作品の受付を始め、Twitterで応募作品を紹介していたところ、12日に「(使用したツールについて)小学生が使うとは間違っている」「親が作って、こどもの名を借りて投稿している」とコメントが寄せられた。 いずれも根拠がなく、作品や応募者を傷つけるものだった。 そこで担当する男性はそれぞれのコメントに中傷をやめるよう返信、一つのコメントは投稿者によって削除されたという。 その上で1月14日、「参加作品に対する第三者からの中傷について」としてサイトに声明を公開した。 声明では「プラモデルを作っているお子さまたちへ」として、「インターネットの中には、本当のことを見ないで好き勝手に人の悪口をいうおとなが、ほんのちょっとだけいます」と説明。インターネットや大人のことを怖く感じるだろうことについて、「そんな世の中にしてしまったのは、わたしたちおとな全員です。ごめんなさい」と謝っている。 そして、子どもに寄り添うようにこうつづる。 「悪口を言うおとなはほんのちょっと。 プラモデルが好きなおとなの中には、悪口を言わない良い人のほうがいっぱいいます。 でも、ほんのちょっとでも、自分が楽しく作ったプラモデルの悪口を言われるのはイヤですよね」 そして、こう決意表明する。 「悪口を言うおとなを今すぐいなくするのは、おじさんの力が足りなくてむずかしいです。 そのかわり。 悪口を見つけたら、おじさんがそのおとなに、ちゃんと説明します。 ちゃんと話をして、わかってもらえるようにがんばります。 みなさんの、プラモデルを作ったり好きな色にするのが楽しいその気持ちと、作ったプラモデルをみんなにじまんする場所は、おじさんが必ず守ります。 悪口を言うおとなのことはおじさんにまかせてください。 そしてみなさんは、プラモデルを楽しく作って遊んで、それをみんなにじまんしてください」 この声明文をあるTwitterアカウントが紹介すると話題になり、「私もこういう大人でありたい」「泣きそうになった」などと多くの人の心を動かした。