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「障害を売りにするな」人生の再起をかける車椅子YouTuberを襲った誹謗中傷

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ABEMA TIMES

「#脊髄損傷、#車椅子女子とか探していたけど見つからなかった。リアルな声が全然聞けなくて、私の情報だけど役に立てたら――」 【映像】車椅子YouTuberの素顔  そのように話すのは車椅子YouTuberの渋谷真子さん(28歳)。渋谷さんは一昨年の春、茅葺き職人である父親の跡を継ごうと決意したが、見習い修行中に高さ3メートルの屋根から転落して脊髄を損傷。みぞおちから下の運動神経が完全に麻痺してしまった。  当初、ブログで自身の経験や車椅子生活のリアルな現状・情報を発信していたという渋谷さんだが「動作を説明するには文字だけだと限界があって」ということで、『現代のもののけ姫Maco』として車椅子YouTuberの活動を開始。日々の暮らしについて、笑いを交えながら赤裸々に語るチャンネルの登録者数は約6万7000人に達した。  しかし、注目を浴びるにつれて「障害を売りにするな」「障害者年金で遊びまわってるんだろ?」といった顔の見えない、言われなき誹謗中傷も増えた。中には、狩猟免許を持つ渋谷さんがクマやウサギなどの狩猟活動を行っていた過去を引き合いに出し「生き物を殺したから天罰が当たって下半身麻痺になったんでしょ。天罰を与えてくれてありがとう」という書き込みまであったそうだ。  自ら立ち直りのきっかけをつかむべく始めたYouTubeだったはずが、見ず知らずの個人による誹謗中傷で状況は一変。それでも渋谷さんは「毎日毎日、1秒でも長くハッピーでいたい。批判的なコメントをもらっても、基本的には気にせず、楽しく生きようと思っている。そりゃ、むかつきますけど…引きずることは基本ないです」と笑顔を見せて気丈に振舞った。

 先月23日、女子プロレスラーの木村花さんが、自らの命を絶った。彼女が出演していた恋愛リアリティ番組「テラスハウス」での発言をめぐって、SNS上で数多くの誹謗中傷を受けていたことがきっかけと言われている。  インターネット上で気軽に行使される表現の自由が誤った方向に向かえば、第2、第3の悲劇が生まれることになる。ラインやフェイスブック、ツイッター・ジャパンなどのSNS運営事業者はこの事態を受け、対応を強化するとの緊急声明を発表。高市早苗総務大臣も「どのような手段であれ、匿名で他人を誹謗中傷する行為は、人として卑怯で許しがたい」と話し、自民党内にはプロジェクトチームが発足された。  昨年9月、山梨県道志村の山中のキャンプ場で忽然と姿を消した小倉美咲ちゃん。緊急事態宣言が解除されたことを受け、先月25日に捜索は再開されたが、美咲ちゃんの母・とも子さんが開設したブログに対しても「悲劇のヒロイン気取ってんじゃねぇよ」「SNSやってる場合か」などの書き込みがあった。心無い書き込みに対してとも子さんは「美咲がいない日々を過ごしギリギリの精神状態で過ごしております。これ以上、私達を追い詰めないでください」とブログで訴えている。  木村さんの報道後、ネット上での中傷問題に詳しい藤吉修崇弁護士事務所にくる相談内容には変化がみられている。それらは「自分が書き込んだ内容が誹謗中傷にあたるのか?」といった、書き込んだ側からの相談だ。報道後の2日間で同様の相談が20件以上寄せられている。そのことについて藤吉さんは「書き込まれた側からの相談は無料だが、書き込んだ側の相談は有料。費用面を伝えると『じゃあいいです』というのがほとんどだ」と静かに話した。(ABEMA『ABEMA的ニュースショー』)

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