会社員の肩書を捨てる・副業増え30歳の節目で決断……私たちがフリーランス編集者になったわけ
私も出版社に……
あかし:私もみなさんと一緒で、出版社に行きたかったんですけど……。 長谷川:みんな行きたかったんだ(笑)。 あかし:小説が好きで、文芸の編集をしたくて。好きな作家さんと仕事ができる会社がいいなと思って出版社を受けたんです。でもやっぱり狭き門で、ことごとく落ちました。 出版社しか考えていなかったので、「どうしようかな」と思った時に、行きたい会社が本当になくって。面接でもうそがつけないタイプなんですよ。実際、ITベンチャーの会社で「あなたは何がやりたいんですか」と言われたときも、「本作りたいです」と言ったりして。 西山:うそつけなさすぎでしょ(笑)。 あかし:「これは難しいかもしれない」と思ったときに、自分が心から好きになれる会社を探した方が早いなと思いました。そのなかで出会ったのが、サイボウズだったんです。 サイボウズって、全部のバランスがちょうどよくて。会社の理念も、働いている人たちも、自由な風土も、自分に合いそうだなと。あとは、オウンドメディアでサイボウズ式というのがあるのを知って。ここだったら、編集者のキャリアも残されているかもしれないし、自分にうそをつかずにいけそうだと思いました。内定をもらって、入社したのが2015年です。 最初は製品のプロモーションをする事業部でウェブマーケティングの仕事でした。私は編集がしたかったので異動させてほしいと言い続けて、1年半後にサイボウズ式の編集部に。そこから、オウンドメディアの編集を教えてもらいながら、ブランディングの企画などもするようになりました。 編集部に移って1年後ぐらいに、あこがれていた編集者から「副業できるなら一緒に仕事をしてみませんか」とツイッターのDMをいただいたんです。そこから、社外の人ともお仕事をするようになりました。サイボウズ式では、ビジネスや働き方、チームワークといったジャンル、自分が興味のあったクリエイターの方々を取り上げたり、暮らしや生き方を紹介したりする仕事はフリーとして受ける。すみ分けをするようになりました。 2018年から、このスタイルで仕事をしていたのですが、働きすぎて一時期体調を崩してしまって。「この働き方は続かないな」となったときに自分は何を取るのか。考えた結果、副業でやっていた仕事を中心にすることを選びました。サイボウズでの勤務を週3日に減らすなど、徐々に準備をして、2020年4月からフリーランスになりました。