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クラファン史上最速の“1日で1.5億”。【#マスクを医療従事者に】溝口勇児の後悔と感謝

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新R25

数カ月前までは想像もしていなかった未曾有の国難に直面し、社会は殺伐とした空気になっています。 しかし、この苦しい状況下だからこそ、誰かへの感謝を感じることもあるのでは? 新R25は、みんなが前を向くエネルギーになる「ありがとう」の声を届けるコンテンツをつくり、連載「#ありがとうプロジェクト」として発信していきます。 今回お話を伺ったのは、起業家でヘルスケアベンチャーFiNC Technologyの創業者、溝口勇児さん。 マスク不足が深刻な医療機関を救うべく、1日で1億5000万円の支援を達成した、 NPOジャパンハートのクラウドファンディング「#マスクを医療従事者に」を立ち上げました。 医療現場の深刻な現状を発信し、プロサッカー選手の長友佑都さん、俳優の伊勢谷友介さんなども賛同した結果、国内クラウドファンディング史上最速となる、開始約21時間で1億円に到達したこちらのプロジェクト…。 溝口さんに届いたたくさんの「ありがとう」、そして溝口さんが今伝えたい「ありがとう」をお届けします。 〈聞き手=サノトモキ〉

「看護師がドラッグストアに並んでマスクを買っている」溝口さんに届いた悲痛な声

サノ: 1億5000万円もの支援が集まった「#マスクを医療従事者に」ですが… こちらの企画を実施した背景って、どんな流れだったのでしょうか? 溝口さん: まず私自身、ヘルスケア関連の会社を長くやっていたので、医療従事者と一緒にお仕事する機会が多かったんですね。 それもあって、3月中旬ごろから、私のSNS宛てに医療従事者の方々から悲痛な叫びが届くようになって。 「マスクが1週間で2枚しか使えなくなってきた」 「看護師が朝ドラッグストアに並んでマスクを買っている」 「看護師をしている妻が、防護服やマスクなど、正しい装備で医療に向き合えていない」… そういう悲惨な現状とともに、「なんとかサポートしてもらえないか」という声が、日に日に増していって。 サノ: なるほど… それで、すぐに今回のクラウドファンディングを始められたと。 溝口さん: いえ…じつは私も最初は、一歩を踏み出すのが遅れたんです。 私自身、自分の新しい事業を立ち上げていて慌ただしくて、医療従事者からの要望を日々聞いていながらも、見て見ぬフリをしてしまっていたんです。 これは政府がやるべきだとか、医療物資を配給してる大きな会社がたくさんあるんだから自分が動く必要はないとか…「自分の役割じゃない」って言い聞かせて。 サノ: 溝口さんでも、最初はそうだったんですか…! でも、たしかにここまで問題が大きいと、「自分で行動を起こそう」なんて考えられなくて当然かも。 溝口さん: 「どうせ自分ひとりが動いたって」って思いがずっとあって… でもそう思うたびに、自分がずっと大切にしてきた『ハチドリのひとしずく いま、私にできること』という物語が、頭のなかでチラついたんです。 森が燃えていました 森の生き物たちは われさきにと 逃げて いきましたでもクリキンディという名のハチドリだけは 行ったり来たり 口ばしで水のしずくを一滴ずつ運んでは 火の上に落としていきます 動物たちはそれを見て 「そんなことをして いったい何になるんだ」と笑います クリキンディはこう答えました 「私は、私にできることをしているだけ」 出典 『ハチドリのひとしずく いま、私にできること』(光文社)。南米に伝わる寓話が単行本化されたものです 溝口さん: 大きな問題を前にしたとき、私たちは「自分ひとりが動いたって何も変えられない」と思ってしまう。僕もそうでした。 でも、誰もアクションを起こす素振りがないうちに、現場の叫び声が大きくなっていって… これはもう自分が立ち上がるしかないと思ったんです。 そこからは、“自分にできることは、微力かもしれないけど無力ではない”と信じて、「医療従事者のためにできることをすべてやろう」と決めました。 サノ: その結果、まさに“ひとしずく”を集める「クラウドファンディング」を企画したんですね… 「私は、私にできることをしているだけ」。すごくいい言葉だな。

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