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糖質オフの効果は19世紀から知られていた! 圧巻の糖質オフ年代記

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『糖尿病の解決』『シュガーバスター』が、それぞれベストセラーに。

逆風にめげず、糖質制限食が復活するのは90年代のアメリカ。 97年には、アメリカの医師リチャード・バーンスタインがベストセラー『糖尿病の解決』を発表する。 バーンスタイン医師は1型糖尿病であり、70年代から自らの治療として糖質制限食を実践してきた。そして糖質制限食を広めようと、思い切って仕事を辞めて医師になり、この本を書いたのだ。彼は、糖質1日130g以下の食事を糖質制限食と定義したパイオニアの一人でもある。 減量目的での糖質制限食の拡散に寄与したのは、98年にアメリカで発売された『シュガーバスター』だ。この本も100万部を超えるベストセラーとなり、砂糖のようにGI値が高く、血糖値が上がりやすい糖質の摂りすぎによるインスリン作用が肥満や糖尿病の元凶だと説いた。

糖質制限の歴史(3)1999~2007年

こうした追い風を受け、いよいよ日本に糖質制限食が再上陸。 99年には京都・高雄病院で江部洋一郎医師、愛媛・宇和島で釜池豊秋医師が、糖尿病治療のために糖質制限食を導入する。 2002年には低インスリンダイエットがブームに。呼び名は違えど、その中身は糖質制限食そのものだ。

市場に糖質制限食が出回りだす。

05年、江部洋一郎医師の実弟・江部康二医師が、日本初の糖質制限食の一般書『主食を抜けば糖尿病は良くなる!―糖質制限食のすすめ』を出版。主食など糖質の多い食品を3食ともカットするスーパー糖質制限食を提案したこの本はロングセラーとなり、以降“糖質制限食”という言葉がメディアに登場し始める。 この頃から、糖質ゼロの清涼飲料水やビール系飲料がポツポツと市場に出回るようになる。 本誌が糖質制限食に初めて本格的にスポットを当てたのは08年。前年に『糖質ゼロの食事術』を上梓した釜池医師への1ページのインタビューを掲載した。その際、釜池医師は「『シュガーバスター』に触発されてインスリンを研究し、1日1食で糖質をゼロにする究極の食事術に辿り着いた」と告白している。 そのときインタビューを担当したのがきっかけで、僕は糖質制限食を始める。糖質をまったく摂らなくても生きていけるという、従来の常識を覆す釜池医師の話に感化されて、モノは試しと翌日から糖質ゼロの実践を始めたのだ。糖質を断って肉食を薦める釜池医師に「肉を食べすぎると、がんのリスクが高まりませんかね?」と恐る恐る聞いてみたら、「だったらライオンはみんながんで死ぬの?」と豪快に笑い飛ばされたのをいまでも覚えている。 伏線もある。実はその前年、本誌の企画で75g経口糖負荷試験という糖尿病の精密検査を受けたところ、糖尿病体質と判明。健康診断の空腹時血糖は85mg/dlと低めで、過去2か月間の血糖値の平均を示すヘモグロビンA1cも5.0と低いのでタカを括っていたら、どうやら食後高血糖が起こっており、反動で普段の血糖値が低くなりすぎ、平均すると正常に見えていただけだったのだ。だから糖質ゼロの食事で糖尿病が予防できたら御の字だと飛びついた。 食品の糖質量を調べるところから始め、茹でた鶏ささみとブロッコリー、モロヘイヤのおひたしを作り置きする日々が続く。その頃から糖質ゼロのビールは存在していたし、焼酎やウィスキーなどの蒸留酒は糖質ゼロなので制限しなくて済むのが、生粋の左党には嬉しかった。 糖質ゼロでお腹は空かないのか。筋トレやランといった運動もできるのか。おっかなびっくりだったが、糖質をカットしてもお腹は空かないし、週2~3回ペースのジム通いを含めて普通に生活できることに感激。体重は3か月で72kgから62kgへ10kg減り、相対的に走力が上がりフルマラソンも走れるようになった。糖質オフでも筋肉は減らないという主張もあるが、個人的には走力は上がったが、筋肉は減って筋力もややダウンした自覚がある。 以来、糖質ゼロ→スーパー糖質制限食→ロカボ(後述)と変遷しながらも、今年で制限歴12年目。糖質制限食がすっかり市民権を得た現在では想像できないかもしれないけれど、当初は定食店で勇気を振り絞って「ご飯はいりません」と断ると、まるで宇宙語を話す人間を初めて見たように目を丸くされたものだ。 実家が福岡なので大好きだった豚骨ラーメンも、この12年間一度も食べていない。ただ、寿司やパスタは、ちゃんとしたお店でごくたまに食べる。「どうせ糖質を摂るならできるだけ高級なものを!」がモットー。質の高い食事は高価で食べすぎないから、糖質も摂りすぎない。 痛い目にも遭った。主食などの糖質を減らした分、主菜や副菜などでカロリーを補うのが正解。しかしあまりに減量効果が高く、ならば体重をもっと落としたいと欲が出て、糖質に加えてカロリーも抑えたため、エネルギー不足で真夜中に自宅でぶっ倒れてしまったのだ。「“痩せた”というよりも“やつれた”んじゃない?」と周囲に指摘された頃だ。 尿意を感じてトイレに起きたことまでは覚えているのだが、気づくとトイレに辿り着く前にリビングで倒れており、ソファの肘掛けに後頭部をぶつけて出血していた。それからは糖質を減らす分、肉類やオリーブオイルを増やし、エネルギー不足に陥らないよう留意している。

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