来年からNISAを「月3万円」で始めたい! NISAならではの「出口戦略」とは?いつまで続けて、いつ売却すればいいのかも解説
2024年から始まった新NISA(以下、NISA)では、従来のNISAでは期限が決まっていた非課税保有期間が無期限になりました。長期保有しやすくなったことで投資家にとってさらに有用な制度になった一方、「いつ投資を辞めれば良いか」と悩む人もいるでしょう。 本記事では、NISAを老後まで続けることのリスクや、出口戦略の一例を紹介します。 ▼定年退職時に、「1000万円」以上の貯蓄がある割合は日本でどれくらい?
運用期間中ずっと非課税のNISAを続けることのリスクとは
2024年から生まれ変わったNISAでは、2023年までのNISAと違って非課税保有期間が無期限になりました。 非課税保有期間が無期限であるため、どれだけ長く保有しても利益に対して課税されません。長期運用に有効な制度ではありますが、「どこで投資をやめれば良いのか」について悩むこともあるでしょう。 長期的に運用するほど大きな利益になる可能性がある一方、市場の変化などで大きな損失を受けた場合、特にそれが年齢を重ねたときであった場合には取り返すことが難しくなります。 例えば、70歳以降まで高リスクな株式中心の運用をしていて市場が暴落した場合、すでに定年を超えているため、働いて取り戻すことや、そこからさらに長期的に投資をして取り返すことなどは難しいとイメージできるでしょう。 暴落により老後の資産を失わないためにも、いつまでに投資資産を現金化するか、「出口戦略」を考えておくことが必要です。
資産運用の出口戦略の基本は「サテライト資産」から取り崩すこと
投資の方法は、その人のリスク許容度などによって異なりますが、出口戦略を考えるときは「リスクが高い(価格変動の幅が大きい)」銘柄から取り崩すのが基本です。 投資戦略の1つに「コア・サテライト運用」というものがあります。これは、総資産の7~9割を堅実に増やす「コア資産」、1~3割を高いリターンを目指す「サテライト資産」に分けて投資をする方法のことです。 NISAでコア・サテライト運用を採用する場合、コア資産としてインデックスファンドやバランスファンドなど比較的値動きが緩やかな投資信託やETFを選び、サテライト資産として日本株や米国株の個別株など価格変動が大きめの金融商品で運用する方法が一般的です。 コア・サテライト運用を行っていた場合、いざ資産を現金化するといった際に、コア資産から取り崩してしまうと、万一資産が暴落した際にサテライト資産の暴落幅が大きくなってしまいます。そのため、老後に現金化して取り崩す際は、値動きが激しいサテライト資産からにしましょう。