DJ社長やシバターなど人気YouTuberからも吸収。「学びのプロ」が実践する孫正義譲りの成長サイクル
ヤフー株式会社のコーポレートエバンジェリストにして、同社の企業内学校「Yahoo!アカデミア」で学長を務める伊藤羊一氏が、『1行書くだけ日記 やるべきこと、やりたいことが見つかる!』を上梓した。 リーダー育成に辣腕(らつわん)を振るう一方、45万部を超えるベストセラーとなった『1分で話せ 世界のトップが絶賛した大事なことだけシンプルに伝える技術』などの著作でも知られる伊藤氏だが、口を開いて出てきたのは「昔は本当に仕事ができなかった」という意外な言葉だった。 「50代の今がいちばん成長曲線が伸びている」とも語る、「学びのプロ」を直撃した。 * * * ――「Yahoo!アカデミア」に関わることになった経緯はどういったものだったのですか? 伊藤 入社したのは2015年4月で、前社長の宮坂学さん(現東京都副知事)に誘われたのがきっかけです。Yahoo!アカデミアは簡単に言うと、リーダーを育てる学校。 最近、組織の再編があり、Zホールディングス株式会社になりましたが、今年3月にはLINEも経営統合されることが決まっています。社内のリーダーを育てたり、対話する場所を作ったりすることが今のミッションです。 ――キャリアを通して、ずっと教育に関わってきたわけではないんですよね? 伊藤 教育を本業にしたのはここ6年くらい。僕は経歴だけを見ると、エリートと言われたりしますが、実際は全然そんなことなくて、特に若い頃は社会で生きづらさを感じている人間でした。学歴と生きる力は関係ありませんから。 新卒で入社した銀行でもめちゃめちゃつらくて、27歳でメンタルを病んで会社に行けなくなったこともありました。「どうやって仕事をしていいか」とか「どうやって学んでいいか」が全然わからなかったんです。 その後、いろんな人に助けてもらいながら少しずつ立ち直って、ビジネススクールに通って学び始めた。そうやって身につけたことを本にしたり、人に教えたりした経験が今につながっています。