「スタバ」目指したガチャガチャ売り場…ジャズ流し、シックなデザイン 「オトナ女子」向けは高さに工夫
最近ではショッピングセンターなどで多くのガチャガチャが集まった売り場を見かけることが増えました。元々、町の商店の軒先などに並んでいたガチャガチャが、大きな商業施設の中などに売り場を拡大するに至った経緯、そして売り場の工夫を、ガチャガチャ評論家のおまつさん(@gashaponmani)が解説します。 【画像】なるほど、こうすれば「オトナ女子」にもなじむ…「スタバ」目指した売り場…BGMにジャズ
2000年代から「大人向け」に注目
大人向けのガチャガチャは、今では当たり前にように売り場で見かけるようになりました。 では、大人向け商品は昔はなかったかというと、そうでもありません。精巧な生物や動物、そしてサブカルチャー的な要素を含んだ商品などがありました。 ただ、1990年代までは、どうしてもガチャガチャは子どものおもちゃというイメージが強く、かつキャラクター商品が多いため大人向け商品は目立ちませんでした。 しかし、2000年代に入ると、大人向けが注目を浴びるようになります。そのきっかけをつくったのが、2006年に設立した株式会社キタンクラブ。キタンクラブは大人向け商品を中心に展開するメーカーで「土下座シリーズ」や「コップのフチ子」などがヒット商品となり、メディアにも取り上げられようになりました。 それと同時に、売り場も変化していきます。
商店の軒先からショッピングモールへ
ガチャガチャの売り場といえば、40代や50代の方なら、駄菓子屋さんや文房具さん、酒屋さんを思い出す方が多いはずです。駄菓子屋さんなどでしか見かけることが少なかったガチャガチャは、時代とともに、スーパーマーケットや量販店にも売り場が広がっていきます。 2000年代に入ってから売り場に大きな変化がありました。それは、ドリームカプセル株式会社が2011年に業界初の常時スタッフのいるテナント店舗をイオンモール大垣に出店したことです。 このショッピングモールに売り場ができたことは、子どもから大人まで気軽に商品を買える機会を作り、ガチャガチャ業界を盛り上げることになります。その後、株式会社ルルアークが「ガチャガチャの森」という店舗でショッピングモールに次々と店舗を拡大していきます。 この頃から、メーカーも大人向けのアイテム数を徐々に増やし、イベントも開催していきました。