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「モットーはレースを楽しむこと」東京パラ目指す喜納翼(車いす陸上)のコトバ

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沖縄タイムス

 「モットーはレースを楽しむことです」―。車いす陸上で東京パラリンピック出場を目指す、うるま市出身の喜納翼(30)=タイヤランド沖縄=は2019年11月の大分国際車いすマラソン前日に行われた記者会見で、こう答えた。  同大会は東京パラ大会の代表選考レースとなるW杯派遣が懸かっていた。2連覇中の喜納だったが、世界ランキング上位の強豪や国内第一人者の参戦もあり、事前の取材では「もがきのレースになる」とも。  しかし翌日の大会本番、前日の記者会見で見せたリラックスした表情は、厳しいトレーニングを重ねて得た「自信」に裏打ちされたものだったと知ることになる。  喜納はこの大会で1時間35分50秒で従来の日本記録を2分17秒更新し、2位に。世界記録保持者にも8秒差と肉薄し、世界で戦える力を証明して見せた。 この記事の他の写真・図を見る  ■大学1年で脊髄損傷・・・コーチとの出会い  バスケットボール選手だった大学1年生の時、筋力トレーニング中の事故で脊髄を損傷した。  車いすバスケットボールをプレーしたが、車輪が三つの陸上競技用車いす「レーサー」に初めて乗ると「地面と顔が近くて体感速度が速かった」と魅了され2013年に車いす陸上に転向した。  喜納の素質を見いだして競技の道へ誘ったのは県パラ陸上競技協会の事務局長でNPO法人バリアフリーネットワーク会議の職員なども務める下地隆之さんだ。日本パラ陸上競技連盟の強化委員でもあり、喜納の成長をつぶさに見てきた。下地さんという全幅の信頼を置くコーチの存在無しにはパラアスリートとしての喜納は語りきれない。  ■「がっつりトレーニングできる」 コロナもプラスに変える前向きさ  喜納は当初、東京パラリンピックの出場枠を懸けて、4月末にロンドンで行われる予定だったW杯に出る予定だった。しかし、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大でW杯、そして東京パラも延期となった。仕切り直しを余儀なくされた形だが、喜納は「がっつりトレーニングができるということ」とプラスに考え、体を鍛える日々を送っている。  下地隆之コーチも「選手として伸び続けているところ。1年でもっと速くなる」。現在はパワーアップを図るため、1月からウエートトレーニングに力を注ぐ。「今できることをしっかりやっていくことが大切」と力を込める喜納。  これまで周囲の支えを力に変えてきた。強く、しなやかに。そして笑顔で。来年の東京パラの主役の一人にきっとなってくれるはずだ。 記事・新垣亮、デザイン・新垣怜奈

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