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年金を「繰り下げ受給」すべきかどうかの判断材料

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マネーの達人

あなたのお手元には年金定期便は届いていますでしょうか。 その額を見て将来に不安を感じた方もいらっしゃることでしょう。 ニュースでは、年金を増額させる方法として繰り下げ(年金受給開始を遅らせる)が取り上げられています。 確かに繰り下げで年金を増やせますが、その前におさえておきたい点もあります。 選択した後にやはり普通に受給した方が良かったと考えても時すでに遅しです。 繰り下げるべきか普通に受給すべきかの判断材料を検証していきましょう。

年金はいつから支給されるのか

年金は、原則として65歳に到達した日の属する月の翌月から支給されます。 たとえば、4月2日が65歳の誕生日の場合には5月から、4月1日が65歳の誕生日であれば4月から支給開始です(民法上、誕生日の前日に年を重ねるため)。 実際に支給されるのは、「偶数月の15日」(15日が休日の場合は直前の平日)で、前月までの2か月分が支給されます。 たとえば、5月に支給される年金は3月・4月分ということです。 万が一亡くなった場合には、必ず「未支給分の年金」が存在するということです。 死亡した日の属する月までは年金の支給対象であるため、たとえば、5月16日に亡くなった場合には、5月15日に支給された年金はあくまで3月・4月分であることから5月分は未支給の状態ということです。 未支給年金については改めて概要を解説させていただくとして、ここで押さえておきたい点は「日割り計算しない」ということです。

繰り下げ受給と増額率

ここからは、繰り下げ受給した場合の増額率を見ていきましょう。 ■増額率と繰り下げ可能年齢 ・ 1か月繰り下げるごとに0.7%増額 ・ 70歳まで繰り下げ可能(2022年4月~75歳まで可能) ・ 70歳まで繰り下げで42%(75歳まで繰り下げで84%)増加 ■繰り下げ受給の損益分岐点 ここで言う損益分岐点とは、65歳から受給するよりも繰り下げた方が受給額が多くなる分岐点のことです。 ・ 70歳まで繰り下げた場合:おおむね81歳10か月 ・ 75歳まで繰り下げた場合:おおむね87歳 ここまでは、報道などでも目にする機会は多いと考えます。 しかし、上記はあくまで「額面ベース」であり、所得税や社会保険料を控除した手取り額で計算した場合には居住地によっても異なりますが、増額率は若干上下します。 70歳まで繰り下げて約30%、75歳まで繰り下げて約60%程度に落ち着きます。 今後変動する可能性もありますが、損益分岐点は4~5歳程先に留まると考えます。 厚生年金の被保険者の上限は70歳までです。 保険料の徴収も同じく70歳までです。 しかし、年金カット(在職老齢年金)の対象は70歳以上でも働く場合には対象です。 繰り下げ以外の方法で増額を検討するのであれば、長く働くという選択肢もあることでしょう。

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