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クマ出没過去10年で最多 県内4~6月「迷い子グマ」目立つ

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北日本新聞

 県内で4月から6月までにクマが目撃されたり、痕跡が見つかったりした件数が今月21日時点で94件に達し、過去10年で最多となった。例年は秋以降に増える人里での出没も多発し、5月には富山市の市街地で女性2人が襲われる被害が発生。県や専門家は、記録的な暖冬だった影響でクマの活動時期が早まっていることに加え、昨秋に親グマが多く駆除されたことから、人への警戒心が薄い子グマが残され、人里近くに出てきた可能性もあるとみている。 (松澤拓也)  県自然保護課によると、今年4~5月に寄せられた県内のクマの目撃や痕跡情報は前年同期比14件増の計44件。6月は21日までで既に50件に上っている。  富山市石田の住宅街では5月、高齢女性2人が襲われいずれも重傷を負った。人里での人身被害は例年、クマが冬眠前に餌を求めて活発に動く秋以降に起こりやすく、春の被害はまれ。県の担当者は「今年の冬は雪が少なかったためクマが例年より早く活動期を迎え、広い範囲で行動しているのではないか」と話す。

 特に今年は子グマが目撃されることが多い。今月18日には富山市八尾小学校近くの市道や、住宅地に近い上市町舘で子グマの目撃情報があり、20日には富山市婦中町の神通川右岸河川敷で幼獣とみられるクマ1頭が駆除された。  県立山カルデラ砂防博物館の白石俊明学芸員はこの原因の一つに、昨秋に餌不足によってクマが人里に大量出没し、多くが駆除されたことがあるとみる。「母グマを失った子グマや、親離れしたばかりの若いクマは人と出合いやすい危険な場所が分からないことがある。餌を探し回るうちに市街地に足を踏み入れたのではないか」と分析する。  6~7月は山菜などクマの食べ物が乏しい時期で、行動範囲はさらに広くなる。クマの生態に詳しい県自然博物園ねいの里(富山市婦中町吉住)の間宮寿頼係長は「今後も、まとまった餌を求めて川沿いや平野部で出没が増える危険性はある。クマの目撃情報などをしっかり把握し、朝夕に河川敷などに行く際は注意してほしい」と話している。

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