友だちは冬のボーナスが70万円だったようです。私は20万円だったのですが、平均はどのくらいでしょうか?
冬のボーナスシーズンが近づくと、同僚や友人との間でボーナスの金額について話題になることもあるでしょう。友人よりも自分は少なかったと感じると、「自分のボーナスは平均よりも少ないのでは?」と不安に思うかもしれません。 本記事で、厚生労働省の調査結果を紹介しますので、自分のボーナスの金額が適正なのかを考えてみましょう。 ▼会社員で「年収1000万円」以上の割合は? 大企業ほど高年収を目指せる?
令和5年冬のボーナス支給額
厚生労働省の「毎月勤労統計調査 令和6年2月分結果速報等」によると、令和5年の年末賞与(令和5年11月~令和6年1月に支給された賞与)の支給額は、賞与が支給された事業所における1人あたり平均で39万5647円となっています。 令和5年における産業別の年末賞与平均支給額は、図表1の通りでした。 図表1
出典:厚生労働省「毎月勤労統計調査 令和6年2月分結果速報等」をより筆者作成 このデータから、業種による賞与の差が明確に見受けられます。 一番多くボーナスを得ている産業は電気・ガス業の80万3194円、一番ボーナスが低い産業は飲食サービス業等の6万9234円です。その差は、73万3960円となります。 ■2024 年冬のボーナス見通し 三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社(東京都港区)の「2024 年冬のボーナス見通し」によると、2024年の冬季における民間企業(調査産業計・事業所規模5人以上)のボーナスは、前年比+2.5%の増加で、4年連続でボーナスが増加することが見込まれています。 背景にあるのは企業の業績改善や深刻化する人手不足で、夏季と同様に2%台の伸びの見込みと発表がありました。
会社のボーナスが少ない理由
ボーナスや賞与が少ない場合、その理由を理解することが大切です。なぜ支給額が少ないのかを考えてみましょう。 ■利益が少ない 民間企業では、ボーナスや賞与は会社の利益に基づいて支給されることが多いです。円安や物価高騰、または市場の需要の変動など、さまざまな要因で利益が減少した場合でも、ボーナスや賞与も少なくなるかは企業によって異なります。 ■在籍期間や成績 ボーナスや賞与の額は、一定の査定期間内の評価に影響されます。一般的に、冬のボーナスは当年4~9月の成果を反映します。ちなみに、夏のボーナスは前年10月から当年3月までです。 その期間に在籍していなかったり、成績が思わしくなかったりした場合は、期待した額が支給されない可能性があります。 ■企業の体質 ボーナスの支給額は、企業の業績や同業他社の動向によって異なります。したがって、会社が十分な利益を上げ、自身も好業績であった場合でも、ボーナスや賞与が少ないことがあります。 同業他社と比較して支給額が著しく低い場合、その会社は「成果を従業員に還元する」という考えが希薄な可能性があります。ただし、基本給が高く設定されている、福利厚生が充実しているなど、賞与のほかに考慮する点もあることを認識しましょう。