「誰と食事するかが重要、20時前でも感染する。政府は明確なメッセージを」コロナ対応に当たる医師
政府はきのう、緊急事態宣言の対象に7府県を追加した。東京都など1都3県と同様、期間は来月7日まで、飲食店の午後8時までの時短営業やテレワークの推進、イベントの人数制限などが骨子となっている。 【映像】 “緩い緊急事態“コロナ患者を診る医師が政府に苦言 会見で菅総理は「不要不急の外出については、飲食店が閉まる夜8時以降だけでなく、日中も控えていただくようお願いいたします。また、昼間の時間帯や夜8時までについても、お酒を飲んで大きな声を出す、距離を取らずに座るなど、感染リスクの高い飲食を避けていただきたいことはもちろんのことである」と国民に呼びかけた。小池東京都知事も同様に「コロナはカレンダーを持っていない。午後8時だろうが、昼間だろうが不要不急の外出はお控えくださいとずっと前から言っている。この点を間違えないように」と訴えている。
“全てに網をかけるのではなく、集中的に、効果的、重点的に”というのが政府のスタンスだが、“午後8時まで”が“昼夜問わず“となるなど、行政のメッセージが曖昧で伝わりにくいとの意見もある。 同日の『ABEMA Prime』に出演した沖縄県立中部病院感染症内科副部長の高山義浩医師は「今の感染拡大の勢いからすると少し不安が残る。このままでも抑え込めるかもしれないが、ギャンブルをすべき状況ではない。地方にいる立場としては、確実に抑え込めるように“最強のハンマー”を打ってもいいくらいの状況だし、より強力なメッセージを出していただきたい」と指摘する。
「ここで言う“ハンマー”とは、重点的にやるべきところについてガツンとやる、ということだ。都市部で感染拡大が起きている理由は大きく3つある。1つ目は冬だということ。コロナウイルスは寒冷・乾燥の環境で感染力が維持されやすく、感染を拡げやすいということが分かっている。2つ目は人口密度が高いということ。例えば山形や鳥取は東京よりも寒いが、人と人との距離は取れているから広がらない。3つ目は単身世帯が多く、外食産業が発達しているということ。私のいる沖縄でも、外食に頼ったり、誰かと一緒に食べてしまったりする単身世帯の男性の方が感染している印象がある 一方で、1人で公園を散歩するのは全く問題ないし、感染防止対策が取られている飲食店であれば、家族で外食することも問題ないと思う。こうした点に関して、4人以下であれば会食してもいいかのようなメッセージが出てしまうなど、小出しになっている印象がある。ここは一度リセットボタンを押し、誰と行くかが重要だし、何時に行っても感染する時は感染するということを前提に、“家族以外との外食は何時であっても控えてほしい”といった明確なメッセージを出すことが必要だろう」。