“業界最安と差別化”を両立させたauの「povo」 既存の使い放題セットプランも値下げに
MVNOではなくKDDIがサービスを提供
povoは当初、KDDIが2020年10月に設立した子会社「KDDI Digital Life」がMVNOとして提供することを想定していたが、ahamoやSoftBank on LINEの動きに対抗すべく、方針を変更。KDDIが自ら提供することで、auと同等のネットワーク品質を担保する。そのため、プラン名には「povo on au」とauのブランド名をあえて付け足している。なお、KDDI Digital Lifeは引き続きpovo全体のUXを設計、実現する役割を担っていく。
キャリアメールやテザリングは?
povoの注意点として、キャリアメールが利用できないことが挙げられる。「オンライン専用プランを作っていく中で、あまりニーズのないものは提供しないことで、コストを下げていく」と、次世代ビジネス企画部長の長谷川渉氏は説明する。 ちなみに、テザリングと国際ローミングもトッピング扱いになるのだろうか? まずテザリングにオプション料金は発生せず、20GBの中で利用できる。また、24時間使い放題のトッピングには、テザリングでの利用も含まれる。国際ローミングについては検討中としている。
大容量プランはソフトバンクと同額、既存セットプランも値下げに
4Gと5G向けの大容量プランにも手を加え、新料金プランとして使い放題MAX4Gと使い放題MAX5Gを3月から提供する。4Gと5Gいずれも月額6580円で、「データMAX 4G」からは1070円の値下げ、「データMAX 5G」からは2070円の値下げとなる。月額6580円は、ソフトバンクが3月から提供予定の「メリハリ無制限」と同額だ。ドコモが4月から提供予定の「5Gギガホ プレミア」よりは70円安い。 KDDIはNetflixやAmazonプライムなど、コンテンツやサービスをセットにしたプランも多く提供しているが、今回、データMAXを値下げしたことで、「OTT(サービス提供者)さんとのセット料金も、見直しの必要があると思っている」と高橋氏は話し、既存プランの値下げも示唆した。詳細はデータMAX 5G/4Gを提供する3月に発表する予定。値下げの中身については「使い放題MAXをベースに、パートナーと話しながら決めていきたい」(長谷川氏)とした。 なお、小容量プランの「ピタットプラン」については、現時点で値下げは予定していない。 2020年12月に発表したAmazonプライムとのセットプランについて、高橋氏は「出し方やタイミングがよくなったかので、お客さんからはお叱りの言葉もたくさんいただいたが、実は順調に売れている」と話した。