西武栗山、5年ぶりサヨナラ弾 お立ち台からファンに言葉
◆西武3-2DeNA(29日、ベルーナドーム) 西武一筋21年目のベテランの勝負強さは健在だった。同点で迎えた9回先頭、古賀の代打で登場した栗山が右翼スタンドに今季第1号のサヨナラ本塁打。DeNAの平田に2球で追い込まれながら、続く落ちる球をすくい上げた。 【動画】西武がソフトバンクに挑む「泥んこヘッスラ」合戦! サヨナラ本塁打は自身にとって2017年8月17日の楽天戦以来、3本目。前回も代打だった。球団にとっても3年ぶりで、ナインから手荒い祝福を受けると右拳を握り「気持ち良かった」と笑顔を輝かせた。 祝福するファンにお立ち台からかけた言葉は「お待たせしました」。昨秋2000安打を達成した38歳は今季、オリックスとの開幕3連戦で9打数1安打に終わるなど低迷。調子を上げるために練習量を調節してリズムの波をつくり、4月22日にはナイターの前に2軍戦にも志願出場した。 「次に出番が来た時にベストな状態にもっていけるように。スタメンでも代打でも、出番がくれば自分のスイングをする準備をしてきた」。先発出場した28日に今季初の1試合3安打で復調の手応えをつかむと、辻監督の期待に再び応えた。 勝負強さを期待して起用した辻監督も「本当に助けられた。栗山の価値をまざまざと知らしめた」と最大級の賛辞を送った。チームにとって今季初のサヨナラ勝ちで、交流戦に入って2カード連続勝ち越し。勝率も5割に復帰し「さらに勢いが出てくるんじゃないか」と指揮官が予感するほど大きな1発と1勝。交流戦首位に並んだ。(末継智章)