シリア反政府勢力、第2の都市アレッポの大部分制圧 監視団
【AFP=時事】シリア政権が支配してきた同国第2の都市、北部アレッポで11月27日以降、反政府勢力が攻勢を強め、市内の大部分を制圧した。監視団体によると、30日には反政府勢力が市内の空港およびその周辺の数十の町を占拠した。 【写真】シリア・アレッポで、反政府勢力に対する空爆の跡 反政府勢力の攻勢を受け、バッシャール・アサド政権を支援するロシアは2016年以来初めて、アレッポへの空爆を実施。英国に拠点を置くNGO「シリア人権監視団」は同日夜、空爆で「少なくとも16人の民間人が死亡、20人が負傷した」と明らかにした。 アサド大統領は、アラブ首長国連邦(UAE)大統領との電話会談で、攻勢がどれだけ大規模であろうと「テロリスト」を打ち負かすと表明した。 シリア人権監視団は、一連の戦闘で少なくとも327人が死亡したとしている。その多くは戦闘員だが、民間人44人も含まれている。 同監視団によると、反政府勢力の「タハリール・アルシャーム機構(HTS)とその同盟勢力は強い抵抗を受けることなく、市の大部分と政府庁舎および刑務所を掌握」。政府軍の撤退後にはアレッポ空港を制圧し、「数十の戦略上重要な町を掌握した」という。 政府軍も、人口約200万人のアレッポの「大部分」に反政府勢力が侵入したことを認め、「われわれの部隊の数十人が殺され、負傷者も出た」と明らかにした。【翻訳編集】 AFPBB News