カットされた同性キスシーンが復活!映画『バズ・ライトイヤー』が特別な作品である理由
『トイ・ストーリー』シリーズでおなじみのバズ・ライトイヤーの原点を描く、ピクサーの最新映画『バズ・ライトイヤー』が、日本では7月1日より公開を予定しています。 【写真】信じるかどうかは、あなた次第…!ファンの間で囁かれる『トイ・ストーリー』の裏設定 そこで本記事では、同作がピクサーの歴史においても重要な意味を持つ理由についてお届け! ※本記事は、一部のネタバレを含みます
これまでなら阻止されていた描写
バズ・ライトイヤーといえば、ディズニー・ピクサーの代表作『トイ・ストーリー』の中でも屈指の人気キャラクター。 オモチャのバズは、自分は「スペース・レンジャー」だと思い込んでいたという設定でしたが、最新作『バズ・ライトイヤー』では、実際に宇宙の平和を守るスペース・レンジャーとして活躍するオリジナルのストーリーが描かれます。 本作で注目すべきは、ピクサーの長編映画では初となる同性同士のキスシーンが盛り込まれている点。 2022年3月9日、ウォルト・ディズニー・カンパニーの上層部たちの圧力によって、作品内での描写の検閲があったということを、ピクサーに勤めるLGBTQ+当事者や支持者たちが告発し、注目を浴びたばかり。ピクサー側の製作陣も、何年にもわたってLGBTQ+のアイデンティティを物語に取り込む努力をしてきたものの、すべて阻止されてきたと<Variety>誌に語っています。 これまでにもピクサーの歴代作品において、LGBTQ+に関連する描写は取り入れられてきたものの、ささやかな示唆を含む描き方しか許されてこなかったといいます。 しかし今作では、物語の重要な鍵を握るバズの相棒であるアリシャ・ホーソンが同性愛者という設定で、同性パートナーとのキスシーンが設けられたことが公表されています。これも元々カットされる予定だったものの、一連の告発や製作陣の反対を受けて復活されることが決まったのだとか。 プロデューサーのゲイリン・サスマンは、次のように話しています。 「感動的なシーンです。バズは、自身の親友がどのような人生を送ったかを目の当たりにするんです。愛する人や子どもなど、彼女(アリシャ・ホーソン)が持っているものをバズは持っていない。ストーリーを語る上で絶対に必要なシーンだったし、(復活させることができて)とても嬉しいです」