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広島産小イワシ入荷急減、2005年以降で最低 長雨の影響で衰弱死増加か

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中国新聞デジタル

 瀬戸内の夏の味覚を代表する広島産小イワシ(カタクチイワシ)の水揚げが今夏に急減したことが15日、分かった。広島市中央卸売市場(西区)の入荷は近年の半分以下となる86トン余りで、2005年以降で最低だった。梅雨時の長雨で大量の真水が広島湾へ流れ込み、衰弱死が多かったとみられる。西日本豪雨があった18年に続き、大雨が影響を及ぼした。 【グラフ】小イワシの入荷量  鮮魚用の小イワシ漁は毎年6月10日に解禁され、8月末まで続く。ことしの市中央卸売市場の入荷は長雨の続いた7月は17トンと前年比で8割近く減った。8月はほとんど入荷がなかった。6月も新型コロナウイルスの感染拡大で需要が少なく68トンにとどまった。  18年は6月に90トンを超えたが、災害があった7月は19トン、8月は1トンで計110トンだった。  市場が入荷量の記録を公表している05年以降を見ると、05年の279トンからやや減ったものの、18年と20年を除くと200トン前後で推移している。豪雨や長雨に見舞われた年の少なさが際立つ。  市場の荷受会社、広島水産(西区)と広島魚市場(同)によると、大きな川が複数流れ込む広島湾は大雨が降ると真水で塩分濃度が下がり、小イワシが弱るという。18年は大量のごみや木が流入し、漁の網が破れる被害もあった。魚群探知機もごみに乱されて役に立たなかったという。  ことしは両社とも7月中旬には広島産の入荷が終わり、その後は他県産を仕入れるなどした。ただ小イワシは傷みやすく、特に刺し身は地元産が好まれる。  例年、毎日のように小イワシを仕入れる広島市西区の「寿し若」は今夏は1~2週間も仕入れが止まった時があった。西田栄二店長は「夏に欠かせない食材。残念がるお客もいる」と話す。スーパーのフレスタ(西区)は仕入れが半減し、別の魚を増やした。  乱獲が原因ではないため、来夏に漁獲期を迎える魚は一定に育っており、入荷減は一時的とみられる。西日本豪雨の翌年(19年)も195トンに回復した。広島水産は「来夏に小イワシに成長する魚はたくさんいる。入荷が増えるはず」と期待している。

中国新聞社

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