マイコプラズマ過去最多も「せき止め薬」が足りない…?“長引くせき”に悩む患者が急増
この患者は、総合病院で行った3回目の検査でようやくマイコプラズマ肺炎の陽性が判明し、およそ10日間入院することになりました。 中澤佑介医師はこのマイコプラズマ肺炎について、「子どもに多く見られる一方、成人でも入院が必要となるケースがある」と話します。 中澤佑介 医師 「熱が出ていてあとは頑固なせきが特徴的。マイコプラズマは昔から言われていた疾患だが、コロナ禍の2年間で皆さん感染対策をしていた分曝露していなかったので逆に今爆発的に増えているのかもしれない」 ■マイコプラズマ肺炎 石川県内でも“過去最多”に… 石川県が11日発表したマイコプラズマ肺炎の患者数は、県内の1定点あたり3・6人でした。これまで最も多かった2016年の3・2人を超え、県内で感染者数を調査し始めた1999年以降で過去最多を更新しました。 Q マイコプラズマ肺炎はどのような症状がでますか? 中澤佑介 医師 コロナや一般的な風邪、インフルエンザなどと症状は似ているけど、普通の感染症と比べて「乾いたせき」が長時間続くのが特徴。若年者に見られる疾患だが…大人が入院するケースもある。 Q 新型コロナ・インフルエンザなどとの同時流行も懸念される。どうして複数の感染症が同時に流行するのか? コロナ禍の2~3年間で感染対策を皆さんされていた分、ウイルスに曝露される機会が少なかったので、いま感染が爆発している経緯があるのではと言われている。インフルエンザだと関節痛が出たり高熱が出る。マイコプラズマは頑固なせき、コロナは味覚障害が出るという違いはある。ウイルスなのか細菌なのかで治療は変わってくるものの、インフルエンザ・コロナ・マイコプラズマのそのほかの症状は似ているので咳止めなどの薬はほぼ同じものを使う。基本的に対処療法は一緒になるのが現状。 ■“作れば作るほど赤字”になる薬? 咳止め薬の需要が高まる一方で、薬局側も苦しい事情を抱えているようです。金沢駅前にある「はあと薬局」では咳止め薬を買い求める人が増えています。しかし…