FRB、11・12月に0.25%利下げへ より早期に中立金利接近か=調査
[20日 ロイター] - ロイターが実施したエコノミスト調査によると、米連邦準備理事会(FRB)は11月と12月にそれぞれ0.25%ポイントの利下げを実施することが見込まれている。 調査ではエコノミスト107人中86人が、11月と12月の会合で0.25%ポイントの利下げが行われ、FF金利は年内にあと計0.50%ポイント低下すると予想した。 その他16人は計0.75%ポイント、5人は計0.25%ポイントの利下げを見込んだ。 FRBは今週開催した連邦公開市場委員会(FOMC)で、フェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を0.50%ポイント引き下げた。利下げは4年半ぶり。 同時に公表されたFRB当局者による金利・経済見通しでは、年内にさらに0.50%ポイント、2025年に計1%ポイント、26年には計0.5%ポイントの追加利下げを見込んだ。また、26年末時点の政策金利は2.9%で中立金利に達すると予想された。 エコノミストの間では、来年秋ごろまでに中立金利に近づくという見方が台頭している。 ゴールドマン・サックスの米国チーフエコノミスト、デビッド・メリクル氏は、9月会合での大幅利下げと大半の当局者が25年の利下げペース加速を見込んだことで「緊急性の高まり」が示唆されたと指摘。「より長期にわたる連続利下げが最も可能性の高い道筋となる」とし、「FRBが来年利下げペースを加速させるという予測を修正し、24年11月─25年6月まで0.25%ポイント刻みの利下げが連続で実施され、その時点でFF金利はわれわれのターミナルレート予想の3.25─3.50%に達する」という見通しを示した。 TDセキュリティーズのオスカー・ムニョス氏も、FRBの二大責務双方の達成で進展を遂げる中、「われわれの見通しに対する最大のリスクは、FRB当局者が現在見込んでいるよりも早期に中立的なスタンスに戻ることだ」と述べた。 また、バークレイズのシニア米国エコノミスト、ジョナサン・ミラー氏は、8月に4.2%だった失業率が「4.4%を超えない限り、0.25%ポイント利下げを実施する可能性が高く、さらなる積極的な利下げを行うには、ハードルはかなり高い」という見方を示した。